2月15日(土)の夜、俳人の土肥あき子さんをお迎えして、第76回コガモ句会を開催いたしました。
兼題は【沈丁花】
枝先の星型の花を手毬状につける沈丁花は、金木犀、梔子にならぶ三大香木のひとつ。強い香りに、長い冬が終わり、春の幕開けを実感する。室町時代には既に栽培されていた。(土肥あき子さんより)
高点句は、
沈丁花猫のまどろむ女坂 幸江
沈丁花莟は雨を抱きけり 千枝子
沈丁の香にまっさらな陽の光 久美子
路地ひとつ迷いしふいに沈丁花 登水子
この日の席題は【春浅し】
本格的な春を確信するにはまだ間のある頃。時期的には同じだが、漢語的表現の「早春」に比べ、語感がやわらかい。対義語に晩春の「春深し」があることを思うと、春の入口で目を凝らしているような気分を持つ。(土肥あき子さんより)
高点句は、
庭下駄に足差し入れて春浅し 登水子
柴犬の子の駆けてきて春浅し 有希
書きかけの手紙そのまま春浅し 花美
春浅しカーテン越しに猫の影 真実
次回のコガモ句会は、4月19日(土)18:00〜19:30です。
兼題は、【蝌蚪(かと)】おたまじゃくし
コガモの投句も受け付けています。「当季雑詠」、その季節の句であれば何でも大丈夫です。締め切りは4月19日(土)、直接お持ちいただくか、FAXまたは郵送でお願いいたします。
季節の移ろいを感じながら、日々の暮らしを彩る俳句。皆さんと一緒に楽しんでみませんか。ご参加をお待ちしています。