映画「いのちのかたちー画家・絵本作家 いせひでこー」を観て。

先日、映像作家 伊勢真一さんによるドキュメンタリー映画「いのちのかたちー画家・絵本作家 いせひでこー」を観る機会がありました。2016年の作品なのですが、ようやく観ることができました。

2011年3月11日の東日本大震災、津波で流され壊滅状態となった宮城県亘理町吉田浜に横たわる一本のクロマツの倒木。根をむき出して横たわっていたクロマツと出会い、4年近くにわたって向き合い、耳を澄ませ、見つめ続けたいせさんの終わらない旅の物語が描かれています。

あの日までのことを、あの日のことを、あの日からのことを記憶しているに違いないクロマツと対話をしながらいせさんは描き続けました。でも、いせさんは描き終えた作品を決して額に入れようとしませんでした。「未完の物語だから…」と。

いせさんは、吉田浜のクロマツ、安曇野のアカマツ林、自宅の庭の草木などに宿る「いのち」と向き合い、それを絵や言葉を通して「かたち」にしていきます。

雪の風景、仙台「1000人のチェロ・コンサート」の光景、いせさんがチェロで奏でる「アヴェ・マリア」、映画を観終わった後もなんだかぼうっとして動けませんでした。

たくさんのことを考えさせてくれるドキュメンタリー映画でした。

そして、今日、「いのちのかたち」のDVDが届きました。

DVDになった「いのちのかたち」(製作/いせフィルム)

きっと観るたびに違う気づきがあることでしょう。

いせさんの終わらない旅、私たちも決して忘れてはいけないのです。

いつかみなさんと一緒にこの映画を観ることができたらいいなと思います。

 

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