8月24日(土)豊福まきこさんギャラリートーク&サイン会

まだ残暑が厳しい8月24日(土)の午後、『おどりたいの 』(BL出版)の作者 豊福まきこさんをお迎えしてギャラリートーク&サイン会が行われました。当店でも人気の作品です。近くの常連のお客様をはじめ、遠くからもたくさんの方がお越し下さり、定員を越す盛況ぶりでした。

最初に、豊福さんが『おどりたいの 』を明るくはっきりした声で一つ一つの言葉を大切に読んでくださいました。ちいさな女の子もしっかり聞いていましたよ。

『おどりたいの 』が誕生するきっかけとなったのは、2015年にアフリカ系黒人女性ミスティ・コープランドがアメリカ・バレエ・シアターの主席ダンサーであるプリンシバルになったというニュースでした。イタリアで生まれ、フランスで育って、ロシアで開花したバレエ、伝統が重んじられるバレエの世界で、「人種を超えて踊れるんだ」という驚きから、踊りたいという気持ちを伝える絵本を作ろうと思ったそうです。

最初、主人公のうさぎは黒うさぎだったそうですが、編集者さんと話し合い白うさぎに変わりました。主人公のうさぎの色は変わりましたが、踊りたいという気持ちが伝われば良いと思い、納得したそうです。いろんな色のうさぎが登場しているのも意味のあることだったのですね。

豊福さんの絵本は透明水彩で描かれているのですが、透明水彩は修正ができないので気になる点があると描き直すことになるそうです。ほぼ完成に近い絵と絵本になった原画を比べて見せて下さりながら「描き直すことが苦ではない」と語る豊福さん。さすがです!

この他、ご自身の色の見本帳など、豊福さんの絵本作りの一端を見せていただきました。

バレエ好きには、この発表会の衣装も興味深いですよね。ドン・キホーテ、ジゼルの村娘、ラ・シルフィード、黒鳥の衣装や小物、わかりますか?

豊福さんは、大学でデザインを学んだこともあって、装丁も自分でデザインしたそうです。黒地に白抜きのタイトル、帯の色や言葉などこだわりがいっぱい。

そして、デビュー作の『わすれもの』のお話になりました。『わすれもの』も豊福さが読んでくださいました。忘れたものが出てきたときの嬉しい気持ちは子どもも大人も一緒。子どもも大人も持っている気持ちを描けたらいいな、大人になると忘れてしまっている子どもの心を描いていけたらいいなと思い作られた絵本だそうです。

ご自身で作られた羊のぬいぐるみを手にする豊福さん。絵本そっくりのひつじ、可愛いですね❣

バレエ好きの方の質問から、豊福さんご自身も大人になってから趣味でバレエを習い始められたことがわかりました。「先生がいて教えてくれることが楽しい。見るよりやる方が好き」「やりたいと思ったら、からだが不自由でも、年をとっていてもやり始めたら楽しいかなと思いました。」とのこと、なんとポジティブな発想! 豊福さんの背筋の伸びた美しい姿勢はバレエの賜だったのですね。

参加者の方からの「豊福さんの絵本はどちらもハッピーな気持ちになります」との感想を聞き、「絵本の中では幸せな世界を作りたい」という豊福まきこさんの言葉と笑顔が心に残りました。

トークの後は、一人一人丁寧にお話ししながらのサイン会。

今回、豊福さんの手作り絵本『HUG』と、その原画を展示販売しています。

豊福さんのお話を伺い、『おどりたいの 』『わすれもの』どちらの絵本も、子どもだけでなく大人の心を惹きつける魅力にあふれていることがよくわかりました。

豊福まきこさん、BL出版さん、ありがとうございました。

参加してくださった皆さん、ありがとうございました。

原画展は、9月15日(日)まで。サイン本、あります。可愛い包装紙でプレゼント包装いたします。

皆様のお越しをお待ちしています🦆

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