3月8日(日)ただあやのさん ギャラリートーク&サイン会

3月8日(日)、『満ちている』の作者ただあやのさん と「小さい書房」の安永則子さんをお迎えしてギャラリートーク を開催しました。

ただあやのさん にとって初めてのトークイベントとのこと、たくさんの方が参加してくださいました。たださんは女子美術大学、大学院で日本画を学び、小学校で図工を教えながら各地で個展を開催し、人気の画家さんです。

はじめに、この絵本の始まりのお話・・・

「ただあやのさん の個展で出会った 一枚の絵が すべての始まりでした」と安永さん。

安永さんがただあやのさん の個展で出会った一枚の絵、タイトルは「満ちる」。器(空洞)の中に黄色い花が入っている絵で、心の空洞が満たされている状態をテーマにして描いた作品です。(たださん談)この絵に一目惚れをした安永さんは、器の中に何かものが入って「満ちる」、その器を主人公にした絵本をたださんとつくりたいと思いました。絵本としては身近なものに寄せたいと思い、器として「ティーカップ」が主人公となりました。

そこから絵本『満ちている』になるまでの制作のお話は、作家と編集者が信頼し、話し合いながら時間をかけて創り上げたことがよくわかりました。細かいところまでのこだわりにため息が!

日本画の画材の岩絵の具のことも実際使ってらっしゃる鉱物やにかわや筆などを皆さんに見せてくださいました。手間暇のかかる岩絵の具ですが、色や質感に惹かれて愛用しているとのこと。原画もよく見ると主に緑色はきらきらしていることがわかります。

表紙の絵についても、その変遷をお話くださいました。デザイナーの中嶋香織さんのアドバイスも。「デザイナーさんは最初の読者だと思っています。」と安永さん。

会場からもたくさんの質問がでて、絵本のことをさらに深掘りできました。

たくさんお質問がでたのですが、前からたださんの絵画作品をご覧になっていらした方から、一枚絵の世界から絵本を創ることへの抵抗感がなかったかという質問がありました。たださんは、前から絵本をつくりたいという気持ちがあり、大学の時から絵本制作をしたり、絵本を学んだ時期もあったので抵抗感はなかったと答えられました。絵本は子どもが対象という観念もあり、自分の今の作風とどうかみ合うのだろうと思っていたそうです。今回、安永さんがたださんの作風を気に入ってくれて絵本の世界に引き寄せてくださったと話されました。「作家が描きたいものを描くのが一番良いものができる」と安永さん。お互いに良い出会いだったのですね。

ただあやのさんが作った陶器のカップさん。どことなくご本人に似ているような・・・

編集者の安永則子さん(左)、ただあやのさん (中)と記念撮影

ただあやのさん 、初めてお会いするので少しどきどきしながらお待ちしていましたが、『満ちている』のカップさんのような静かな佇まいの素敵な作家さんでした。参加者の方からのたくさんの質問にも誠実に答えられているのが印象的でした。今回の絵本制作でたくさんの気づきもあったようです。きっとまた、ただあやのさん らしい素敵な絵本ができることを楽しみにしたいと思わせてくれるギャラリートーク でした。

作家さん、編集者さん、読者の皆さん、みんなで一冊の絵本を通して、感想を述べたり、質問したり、熱気あふれる楽しいひと時でした。

ただあやのさん 、小さい書房の安永則子さん、参加くださった皆さん、ありがとうございました。

原画展は、3月15日(日)まで。美しい原画をご堪能ください。

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