岡本雄司さん 在廊日
好評開催中の岡本雄司さんの『でんしゃにのって うみへいったよ』原画展も、後半に入りました。
11月10日(日)、11月16日(土)、11月24日(日)の在廊日も、開店早々から原画展にお越し下さる親子さんで賑わっています。電車のおもちゃを手に持つ子、電車の模様の洋服や靴下、靴などを身につけている子、ひと目で電車好きの小鉄ちゃんとわかります。近隣の方はもちろん、山梨県、埼玉県、千葉県、神奈川県など遠くからもいらしてくださっています。ありがとうございます。
電車の車掌さんの制服を着ている子も!
お母さまの手作りとのこと。電車愛・親子愛に溢れていますね。
岡本さんが、子どもたちの好きな電車の絵を描いてくださるのですが、「京浜東北線!」「かがやき!」「いけたまハッピーライン!」などなど、ちゃんと自分の希望を言えるのがすごいなって感心します。
身を乗り出してじっと岡本さんの手元を見つめる親子さん
女の子だって電車が好き!
親子さんで電車が大好き!
江ノ島や富士山が!
カメラを持った男の子(本人)も登場!
サインの中に本人たちを描き込んでくださるのが人気です。今の自分の記念になりますね。
岡本さんは、お昼の休憩時間以外は、ずっと子どもたちのリクエストに答えて電車のサインをにこにこと描き続けてくださっています。その様子を見ている親子さんたちもとっても幸せそうで、なんともあたたかい時間が流れています。
最終日の12月1日(日)も、11時から17時まで在廊してくださいます。
皆様のお越しをお待ちしています。
谷川俊太郎さん
11月13日に谷川俊太郎さんがお亡くなりになりました。
谷川さんは、ティール・グリーンにとってもとても大きな存在でした。2006年4月3日、当店の移転再開を記念して、「『みみをすます』上映会&谷川俊太郎+ロバの音楽座 ジョイントコンサート」を開催しました。谷川さんが、ロバの音楽座の楽しい音楽に合わせて詩を朗読なさるのを聞き、鳥肌が立ったのを今でも覚えています。その後、白泉社の『MOE』(2006年7月号)にて当店が紹介された時、谷川さんから素敵なコメントを寄せていただきました。「ティール・グリーンも、近くの人たちが、ただ単に本屋さんというんじゃなくて、あそこ行ったらお茶も飲めるし、いろんな人に会えるという、そんな場所になってくれるといいなと思います。・・・住宅街のなかにあるという一種の制約を逆手にとって、何か特長を出せるんじゃないかな。たとえば、あのなかで小さいイベントをどこまで組めるか、とか。・・・」このメッセージが店の道標となり〈今日〉があります。おはなしの会、句会、語りの会、読書会、絵本の原画展、講演会、ワークショップ、ライアーコンサート など様々なイベントを開催しています。イベントを通し、人や本、モノとの出会いの場所になれたらと願っています。6年後の2012年12月5日に再び店にお立ち寄りいただき、ティール・グリーンを見ていただけたことは本当に嬉しいことでした。
2012年12月5日
谷川俊太郎さんと賢作さんご夫妻
(旧ブログより)
11月16日(土)岡本雄司さんギャラリートーク&サイン会
11月16日(土)の午後、『でんしゃにのって うみへいったよ』(こどものとも年中向き8月号)の作者 岡本雄司さんをお迎えしてギャラリートーク&サイン会を開催いたしました。お天気にも恵まれ、中庭を開放して行いました。
最初に、子どもたちと『でんしゃ すきなのどーれ』(福音館書店)で遊びました。
子どもたちの電車の知識にびっくり、様々な電車の名前が出てきました。やはり新幹線やドクターイエローは人気です。
皆、自然と前に出てきて真剣に選んでいます。かわいい〜
子どもたちと遊んだ後は、『でんしゃにのって うみへいったよ』のお話です。
『でんしゃにのったよ』(福音館書店、2013年)では、主人公の男の子が東京に住むいとこの家まで、3つの電車を乗り継ぐ様子を描いた物語で、今回はその姉妹編として作られました。
この絵本は、岡本さんが子どもの頃、お父さんに連れて行ってもらった時の記憶が元になっています。湘南で育った岡本さん、辻堂から電車を乗り継いで藤沢でお昼にラーメンを食べて帰るという体験が嬉しく、その感動をいつか絵本にしたいと思っていたそうです。小さくて古い江ノ電と近代的なモノレールが印象的だったとのこと。子どもの時は随分遠いところを回っていたと思っていたのですが、大人になってみると実は近いところを回っていたことに気づいたと話す岡本さん。
電車や建物などのアウトラインは木版画で制作し、色紙や彩色した紙に刷ったものを切り貼りするという技法の話には皆さんびっくりしていました。いったん版画で線を決めてしまうというのが自分には合っていると岡本さん。単純に描いているのにリアルな絵を目指しているそうです。
電車や線路などのサビや汚れもきちんと表現したくて、サビや汚れの紙を作っておいて切って貼っているというお話からも岡本さんのこだわりが伝わってきました。
「お日様にあたってキラキラしている海はどうやって描いているのですか?」という会場からの質問に「いい質問ですね!」とおっしゃり、刷毛で何枚も描いたという海の紙を見せてくださいました。
他にも、「窓の中に写り込んでいる人はどうやって描いているの?」「背景はどのように描いているの?」など、会場からの質問にも丁寧に答えてくださいました。
そして、福音館書店の担当編集者の関根さんが、構図をはじめ隅々までの岡本さんのこだわりをお話しくださいました。
トークの後のサイン会も大盛況で、一人一人に好きな電車を描いてくださいました。皆さん、大感激!
岡本さんの電車絵本の制作技法をお聞きすると皆さん驚くのですが、岡本さんご自身はそんな苦労は微塵も見せず、子どもたちに絵本を楽しんでもらいたいとおっしゃいます。
細部までのこだわりと、決して手を抜かない岡本さんの創作の姿勢に感銘を受けました。だからこそ、子どもたちから愛され続けているのでしょう。
岡本雄司さん、編集者の関根さん、福音館書店さん、ありがとうございました。
参加くださった皆さんもありがとうございました。
原画展は、12月1日(日)まで。皆様のお越しをお待ちしています。
11月9日(土)第9回語りの会 松野・崎山 二人会
11月9日(土)の夜、松野敦子さん、崎山洋子さんをお迎えして、第9回語りの会〈松野・崎山二人会〉を開催いたしました。長年、語りの活動をされているお二人の共演、それぞれの個性が光ります。
前半は崎山洋子さん。
・りんの歌(にほんの昔話)・団十郎閻魔(日本の昔話)・オフェリアと影の一座(ミヒャエル・エンデ/作)
後半は、松野敦子さん。
・陽だまりのなか (『みちづれの猫』唯川恵/著より)
笑いあり、涙あり、それぞれのお話の世界に引き込まれ、深い余韻に浸りました。
崎山洋子さん、松野敦子さん、ありがとうございました。
参加くださった皆さん、ありがとうございました。
11月7日(木)岡本雄司さん『でんしゃにのって うみへいったよ』絵本原画展が始まりました。
11月7日(木)〜12月1日(日)、岡本雄司さんの『でんしゃにのって うみへいったよ』絵本原画展を開催いたします。今年の7月に刊行された福音館書店の月刊誌です。
岡本雄司/さく 福音館書店
2022年秋に当店にて開催された岡本さんの電車絵本の原画展の際に、次回作は湘南が舞台の絵本を創作する予定とのお話を伺い、首を長くして待っていた絵本です。
神奈川県藤沢市の辻堂出身の岡本さんならではの臨場感があふれています。
当店は、多摩川を渡ると神奈川県という地域なので、湘南地区は身近な場所です。この絵本を見て、江ノ電に乗った親子さんもいらっしゃいます。そんな電車好きにはたまらない絵本の原画展が始まりました。
東海道線、江ノ電、湘南モノレールを乗り継いでぐるっと一周する小さな旅を岡本さんの丹念に描かれた原画でお楽しみください。
見所は、木版画と貼り絵の技法で描かれた原画です。版木に彫られた線の潔さや彩色した紙に刷ったものを切り取り貼るという手の跡を見ることができます。
下絵、彫られた版木を展示しています。じっくりご覧くださいね。
本は全てサイン入りです。
絵本の制作過程がよくわかるパネルも展示しています。
岡本雄司さんの版画のポストカード
緻密できちっとした電車や街の風景なのに、どこか懐かしく温かみを感じるのは、岡本さんの誠実なお人柄でしょうか。絵本のどのページにもやさしい視線を感じます。
子どもから大人まで楽しむことのできる電車絵本です。隅から隅までご堪能ください。
小鉄ちゃんたち、お待ちしていますよ!
皆様のお越しをお待ちしています。
【岡本雄司さん在廊予定日】
11月10日(日)、11月16日(土)、11月24日(日)、12月1日(日) 11時〜
*12月1日は、最終日のため17時まで。
10月19日(土)第74回コガモ句会
10月19日(土)の夜、俳人の土肥あき子さんをお迎えして第74回コガモ句会を開催しました。
兼題は【草の花】
「草の花」は、名も知れぬ野草の花全般を指します。「雑草」とひとくくりにされる荒っぽさと異なり、「草の花」には野の花のひとつひとつがそれぞれの力を尽くしている懸命な姿を思わせます。(土肥あき子さんより)
高点句は、
転校の渡り廊下に草の花 登水子
日暮れまで子供と遊ぶ草の花 教子
青と咲き紅いと咲き草の花 花美
草の花頼りなき丈揺れやまず あき子
草の花リボン結びて差し出す子 由美子
この日の席題は【水澄む】
爽やかな大気のなかで川や湖の水が際立って清らかに感じられること。静かに澄み渡る水面に映し出されるものは、現実よりも美しく見えるほどである。「秋の水」に対して「水澄む」は澄み渡った水そのものを捉えた季語。(土肥あき子さんより)
高点句は、
何か捨て何か選んで水澄めり 登水子
この星の水澄みて尚戦あり 千枝子
水澄んで触れたき指をためらいつ 花美
水澄んで尾びれの動き見せる鯉 教子
それぞれ切り取られた景色に「なるほど!」と感心しました。
次回のコガモ句会は、2024年12月14日(土)18:00〜19:30です。
兼題は、【枯野】
コガモの投句も受け付けています。「当季雑詠」、その季節の句であれば何でも大丈夫です。締め切りは2024年12月14日(土)、直接お持ちいただくか、FAXまたは郵送でお願いいたします。
季節の移ろいを感じながら、日々の暮らしを彩る俳句。皆さんと一緒に楽しんでみませんか。ご参加をお待ちしています。
10月12日(土)前田まゆみさんギャラリートーク
10月12日(土)汗ばむほどの秋晴れの午後、京都から前田まゆみさんをお迎えして、『すうがくさんぽ』(あすなろ書房)『えほん般若心経』(春秋社)のギャラリートークを開催いたしました。ようやく、中庭を開放し、風を感じることができる季節になりました。
『えほん 般若心経』は、写経をしていた88歳(当時)のお母様のためにやさしい言葉に絵を添えて作られた手作りの小冊子で、その後仏教の本を多く出されている春秋社で絵本として刊行されました。この日、シンギングボウルの音を入れながら、『えほん 般若心経』を読んでくださいました。
前田さんは、10代の大学生の頃から「般若心経」に興味があり、いろいろな本を読み考え続けていたそうです。お母様から般若心経のことをわかりやすく教えてほしいとの希望に応えるべく、今まで考え感じている内容を、「認識」「悟り」など仏教特有の言葉は避け、やさしい言葉を使った文章と絵で表現しようと思いました。仏教の根幹の考え方である「空」という言葉はそのまま使いました。
絵も、この絵本のために描いた絵は数枚で、多くは今まで折りに触れ描いていた絵がちょうど内容にあったので使われたそうです。何かに使うためではなく自分が感動した光景を時間をかけてじっくり描いてきた絵だったそうです。
『すうがくさんぽ』については、生きているのがつらく落ち込んだ時に、ふと手に取った数学の本から、生きるがゆえの残酷さがない数学の世界にはまり、数学の本をたくさん読み始めました。数学をモチーフにして絵を描きたくなったそうです。
高校の数学の授業に登場する「虚数 i」。「imaginary number(想像上の数)」虚数で数学につまずきました。「ないのにある」まるで般若心経の「空」と同じ・・・
「空」はインドのことばで「スーニャ」または「シューニャ」とのこと。スーニャは数字の「ゼロ」の意味もあるそう・・・
こうして般若心経と数学が繋がっていったのです。
こうしたお話の中で、前田さんが紹介してくださったのが、禅宗のお坊さんでミュージシャンの赤坂陽月さんの「heart sutra」。ビートポックスという手法で奏でられる、とってもクールな般若心経を聞かせてくださいました。リズムがここちよく、うっとり聞き入りました。
もう一つ、紹介してくださったのが『自分とかないからー教養としての東洋哲学』(しんめいP /著 サンクチュアリ出版)。今どきの若者ことばで「仏陀」や「空」を解説している本です。
仏教にまつわる音楽と本を紹介していただきました。本は早速発注いたしました。
仏教も数学も、前田さんにとっては学生の頃から興味を持ち探求し続けていたものなのですね。それが何十年も熟成されて絵本という形で私たちにその世界と出会うきっかけを作ってくださいました。般若心経と数学がつながっていることに気づいた時、新しい世界が広がったような気がしました。生きるのがつらいなって思った時に心の持ちようや物の見方を変えてみたら、心が軽くなるかもしれません。
一人一人とお話ししながらのサイン会
原画の前で記念撮影
「般若心経」「数学」、どちらも難しいイメージがありますが、前田さんのやさしい絵が添えられると、なんだか少し身近に感じることができます。
どちらも、お散歩をするような気持ちで扉を開いてみてくださいね。
素敵な絵に囲まれた中で、光と風を感じながら聞く前田まゆみさんのお話、みなさんと一緒に豊かなひとときを過ごすことができました。
前田まゆみさん、お越しくださった皆さん、ありがとうございました。
原画展は、11月3日(日)まで。皆様のお越しをお待ちしています。
10月10日(木)前田まゆみさん 絵本原画展〜『すうがくさんぽ』『えほん 般若心経』〜 が始まりました。
前田まゆみさんの『すうがくさんぽ』(あすなろ書房)『えほん般若心経』(春秋社)絵本原画展が、10月10日(木)より始まりました。
『すうがくさんぽ』から9点、『えほん 般若心経』から12点、それぞれ抜粋ですが、前田まゆみさんのやわらかく美しい原画が並んでいます。
難しそうな「数学」と「般若心経」も、前田さんのやさしい絵に導かれてページをめくりたくなります。新しい世界が開くような気がします。
「数学」と「般若心経」、この二つの世界に通じるものとは・・・
そんなことを感じていただきながら、前田まゆみさんの原画をご堪能いただけたら嬉しいです。
前田まゆみさんの他の著作本もたくさん並んでいます。
2025年のカレンダーも入荷しています。
原画展は、11月3日(日)までです。
10月12日(土)のトークイベントは定員に達しましたが、15:45からのサイン会はどなたでも参加できます。
みなさまのお越しをお待ちしています。
9月28日(土)たかおゆうこさんギャラリートーク&サイン会
9月28日(土)の午後、『うみのたからもの』の作者たかおゆうこさんをお迎えして、ギャラリートークを開催いたしました。
取材のお話を中心に、どのように絵本になっていったのかを、講談社の担当編集者の長岡香織さんにも加わっていただきながらお話をお聞きしました。
最初に、『くるみのなかには』と『うみのたからもの』の読み聞かせから。
たかおゆうこさん(中央)と長岡香織さん(右)
講談社の編集者 長岡さんとは「イマジネーション」をテーマにした仕事をしたいと思っていると話すたかおさん。
【始まりのお話】
『くるみのなかには』は、幼い頃に硬いくるみを手にした時に「何か大切なものがこの中に詰まっているのでは」と思ったことが物語のきっかけになっていました。
「小さい頃に好きだったもの、集めていたものを信じている」と話すたかおさん、そこにはやはり何かがあるのではないかと。くるみの絵本を作ってみて、自分が想像もしていなかった作品を作ることができたこと、未来に繋がっていることを実感することができたのでした。
そして、今回の『うみのたからもの』は、小学生の頃、夏休みに家族で海水浴にでかけ、早朝の浜辺で見た桜貝が物語の始まりでした。数え切れないほどの桜貝の貝殻が打ち上げられており、その朝日に照らされ輝く美しさに感嘆し「人魚姫のつけ爪」かもしれないと思いました。それ以来、貝殻を見て様々な物語を想像したそうです。
【取材の旅の話】
2019年の宮古島から始まり、イギリス南西海岸チャーマスヘリテージコーストセンター、国内は沖縄、天草、四国、茨城、栃木、石川、福井、福島、千葉、神奈川など絵本が刊行された2023年の初めまで取材の旅は続きました。
そんな取材の旅を、画像や映像を見せていただきながら、お話しくださいました。
とくにチャーマスの海岸で貝の化石と出合ったことはたかおさんの中でも大きな出来事でした。2億年前の古生物と自分が繋がっているような感覚になりました。海を泳ぐ首長竜やアンモナイトなどを描きたいという気持ちになって帰国したそうです。その後、貝の化石の研究者加瀬友喜先生を探し、専門家のお話を聞くことができました。
化石のことを知れば知るほど絵本の中で化石のことを説明したくなってしまったのですが・・・そもそもイマジネーションの力の絵本を作りたいという初心に戻りました。そこで、貝と化石の違いは何だろうと考えた時、それは重さだと気づいたところで、想像のベクトルがかわり今の絵本となりました。
取材をすることで副産物がたくさんあったそうです。例えば、
宮古列島の大神島で見た蝶の群れ、持ち帰ることができなかった貝殻を海に投げ入れた時に波間を漂う様子を見て帆船にしたいと思ったこと、イルカウォッチングをしてイルカに親しみをもったこと、・・・
それらの一つ一つが絵本となっていきました。
2億年前の貝や生き物を調べました。
帆船の模型を作って、縄の掛け方などを研究しました。
文章もシンプルなものになっていますが、ラフの段階では、伝えたいことすべてを書き出していきました。その後、この絵本で伝えたいことは何なのかを突き詰め、削ぎ落としていきました。
「浜辺で波の音に耳を傾けるていると、生命の起源の不思議さにたどり着きます。滅びてしまった生き物に思いを馳せると残念だけど、いろんな生き物がいて多様だったからこそ生命を繋いでこられたのではないかと感じることができた」と語られました。
最後に、小さいお子さんも参加されていたので、子どもたちがだいじにしているものを大切にしてあげてほしいと語られました。たかおさんのように未来に繋がるかも知れませんね。
たかおさんと長岡さんのお話を聞き、一冊の絵本が出来上がるまで伴走する編集者さんの存在の大きさを思いました。信頼関係があってこそ、このような奥深い絵本ができたのだとわかりました。
探究心にあふれたたかおさんのお話は、どこまで広がっていくのだろうとわくわくの連続でした。なかでも、宮古列島の島で出合った「渡り蝶」のお話が、私の心の中に残りました。大神島の蝶は「アサギマダラ」ですが、レイチェル・カーソンの本の中に出てくるモナーク蝶と同じ種類とのこと。『くるみのなかには』だけでなく、『うみのたからもの』もレイチェル・カーソンの世界に繋がっているようで、さりげない絵の中にも深い意味があることを知りました。
原画が美しいのにも感動しますが、絵の奥に広がる深くて豊かな世界に感銘を受けました。
たかおゆうこさん、長岡香織さん、参加くださった皆さん、ありがとうございました。
原画展は、10月6日(日)まで。
皆様のお越しをお待ちしています。
【たかおゆうこさん在廊日】 10月5日(土)14:00〜17:00
9月19日(木)たかおゆうこさん『うみのたからもの』絵本原画展が始まりました。
9月19日(木)より、たかおゆうこさんの『うみのたからもの』(講談社)絵本原画展が始まりました。
手にのせた貝殻から、時空を超えた壮大で神秘的な世界が広がります。
たかおゆうこさんが、実際にイギリスや日本各地を歩いて収集した貝殻や化石の数々も展示しています。
ラフスケッチも!
たかおゆうこさんの著作本が並んでいます。『うみのたからもの』はサイン本。
素敵なポストカードもたくさん並んでいます。
貝殻が伝える海の物語。時空を超えて豊かな想像の世界が広がります。
たかおゆうこさんの美しい原画をご堪能ください。
原画展は10月6日(日)まで。
皆様のお越しをお待ちしています。