9月7日(木)スギヤマカナヨ『そだててみたら・・・』絵本原画展、始まりました。
9月7日(木)、スギヤマカナヨさんの『そだててみたら・・・』(赤ちゃんとママ社)絵本原画展が始まりました。
スギヤマカナヨ/作・絵 赤ちゃんとママ社 定価
不思議な形をしたタネを植えて育てることになったぼく。
どんな花が咲くのかな? 実はなるのかな?
育てて知るいろんなこと。
色鉛筆で描かれたスギヤマカナヨさんの明るく元気いっぱいな原画をお楽しみください。
ぼくは、たねやのおじいさんから買った不思議なタネを植え「たねたん」と名前をつけ、お世話を始めました。
どれだけ大きくなるのかな? どんな花が咲くだろう? 実はなるのかな? ぼくの妄想は広がります。
でも、「たねたん」はなんだか弱々しく、茎はひょろひょろ。ぼくは心配でたねやのおじいさんのところに相談に行くことに・・・
本の中のたねやのおじいさんの言葉がなかなか素敵なのです。「はぐくんでおやり。」「せっせと手をかけるんじゃなくて、そっとくるむように、見守ってやることさ。あとは、たねがもっている 命の力をしんじる。いつかはさくだろうと まつことだ」
「見守り」「信じて」「待つ」植物も人も同じなのですね。
原画展の初日、赤ちゃん連れの親子さんが最初に購入してくださったことも嬉しいことでした。
スギヤマカナヨさんの、あらゆる「そだてるもの」と「そだつもの」に心からのエールを込めて! というメッセージは、子育て中の方たちへしっかり届くことでしょう。
スギヤマカナヨさんの著作本が並んでいます。『そだててみたら・・・』はサイン本です!
原画展は、10月1日(日)まで。
皆様のお越しをお待ちしています!
8月28日(月)美ら島の風 〜平和への祈り〜
8月28日(月)の午後、与那国島生まれで横浜育ちの絵本セラピスト大川政代さんをお迎えして「美ら島の風〜平和への祈り〜」のトークイベントが開催されました。
大川さんがこの日に着ていらしたのは、「ドゥタティ」。与那国島の綿と麻の伝統織物です。お兄様が織った「ドゥタティ」をアレンジしたもので、とてもよくお似合いでした。大川さんは10人兄弟姉妹の7番目。与那国島で生まれましたが、横浜で育ち、高校二年生の時に与那国島に戻られたそうです。
自己紹介の後は、「沖縄クイズ*今日からあなたも島人です!!」を楽しみながら、沖縄のことを伝えてくださいました。
琉球王国だった歴史や文化、「先祖崇拝」と「自然崇拝」ご先祖さまを大事にし自然と共に生きることを大切にしながら暮らしていることを話されました。
そして、最初に読んでくださった絵本は、『おねんね さんぽ』(よぎまさゆき/さく キーステージ21)。
おさんぽ中の男の子が、牛の背中でうとうとしていると・・・お昼寝中におこる大冒険を美しい絵だけで語っています。森、海、空、美しい自然とそこに生きる生きものたちの男の子に向けるあたたかい眼差しが心地よい絵本です。
文字のない絵本なので、大川さんの三線の演奏を聴きながら絵をしっかり楽しみました。
沖縄発祥のスポーツの「空手」にちなんだ『カラテマン〜入門編〜』(やぎあきひと、ながもとみち、しろまひでき/著 絵本スタジオアコークロー)の紹介も!
与那国島のおすすめスポットや花酒の体験も。どうしてアルコール度60度の泡盛をつくることができるのか、「洗骨」という文化風習についてもお話ししてくださいました。文化や歴史を支えてくれているお酒なのです。舌の上にのせた花酒は、思った以上に口の中にぱあっと広がり、溶けてなくなるという感覚でした。こんな感覚、はじめてでした。
洗骨の後に、祀られているご先祖さまの一人一人にお膳のお料理を用意して、皆で共に食べるとのこと、実際のお写真を見せていただき、本当にご先祖さまを大切になさっていることに感動しました。
そして、『いのちのまつり ヌチヌグスージ』(草場一壽/作 平安座資尚/絵 サンマーク出版)を読んでくださいました。
「ぼうやにいのちをくれた人は誰ね〜?」
大川さんが島のおばぁになりきり、ぼうやにいのちやご先祖さまの大切さを語りかけます。
あっと驚く仕掛けもあり、皆さんからも思わず声が!
そして、最後に与那国島にも自衛隊の基地があるという沖縄の今を伝え、『へいわってすてきだね』(安里有生/詩 長谷川義史/絵 ブロンズ新社)を読んでくださいました。
2013年6月23日、沖縄県平和祈念公園での戦没者追悼式で朗読された6歳の男の子の「平和への思い」の詩は、まっすぐ私たちのこころに届く力強さがあります。大川さんの声にも力がこもっていました。
そして、参加者の皆さんに大川さんの妹さん(鈴木めぐみさん)が作ってくださったサーターアンダギー(砂糖天ぷら)と黒糖パンをお土産にプレゼントしてくださいました。与那国島の黒糖を使っているからでしょうか? とってもやさしい味がしました。
余談ですが、大川さんの旧姓は田島さん、10人兄弟姉妹の7番目、そして妹さんのめぐみさんは10番目の末っ子さんです。田島さん姉妹は大変仲が良く、今回もお二人でさんぴん茶や花酒、砂糖天ぷら、黒糖パンなどたくさん用意してくださいました。きっとご先祖さまも応援してくださっていたのでしょうね。仲の良いお二人の会話や様子を見ているだけでなんだか心が温かくなりました。
沖縄クイズ、与那国島の映像、絵本の読み語り、三線の音色を楽しみながらも、沖縄の方たちの暮らしを通して私たちが大切にしなくてはならないことに改めて気づかせてもらいました。そして、このような暮らしが続くよう平和を心から祈ると共に自分に何ができるのかを考えたいとも思いました。
参加者の皆様からも、またお話を聞きたいというご要望も!
大川政代さん、鈴木めぐみさん、ありがとうございました。
参加してくださった皆さん、ありがとうございました。
8月26日(土)第67回コガモ句会
8月26日(土)の夜、俳人の土肥あき子さんをお迎えして、第67回コガモ句会を開催いたしました。
兼題は、【花火】。
高点句は、
手花火の蝋燭の火を守る役 あき子
稜線を焦がして峡の揚花火 千枝子
揚花火子どもの寝息右肩に 幸江
花火大会の打ち上げ花火から庭先でする手花火までさまざまな花火の情景が見えてきました。
この日の席題は、【蜻蛉】赤蜻蛉、鬼やんま、蜻蛉釣り
日本や中国、ヒマラヤの寒冷地にのみ生息するムカシトンボは、2億年前の蜻蛉の祖先の特徴を伝えているそうです。(土肥あき子さんの資料より)
高点句は、
蜻蛉に太古の空のありにけり あき子
車イス母の帽子に赤とんぼ 末子
届きそうで届かぬ高さに赤とんぼ 花美
まだまだ暑い日が続いていますが、季語はもう秋。秋の句を詠むと、秋が近づいてくるような気がしますね。
次回のコガモ句会は、10月28日(土)18:00〜19:30です。
兼題は、【鳳仙花】爪紅(つまべに・つまくれなゐ)
コガモの投句も受け付けています。「当季雑詠」、その季節の句であれば何でも大丈夫です。締め切りは10月28日(土)、直接お持ちいただくか、FAXまたは郵送でお願いいたします。
季節の移ろいを感じながら、日々の暮らしを彩る俳句。皆さんと一緒に楽しんでみませんか。ご参加をお待ちしています。
8月23日(水)「14ひきのシリーズ」フェアが始まりました。
8月23日(水)から9月2日(土)まで、いわむらかずおさんの「14ひきのシリーズ」フェアを開催いたします。
1983年7月に『14ひきのひっこし』『14ひきのあさごはん』が同時刊行されてから、今年で40年、その間に12冊の作品が生まれました。40周年を記念して、今回12作品を壁に並べ、皆様に表紙をじっくり見ていただいています。
そして、「「14ひきのシリーズ」がうまれたとき」、「14ひきを描くということ」など作者 いわむらかずおさんからのメッセージが書かれたパネルを展示しています。
いわむらさんからのメッセージを読むと、さらに14ひきのシリーズをじっくりと読みたくなりますよ。
皆さんは表紙とカバーの絵がちがうのをご存知でしょうか?
14ひきのシリーズの楽しみ方はいっぱい!
皆さんのお気に入りの作品はどれでしょう?
フェア中、14ひきのシリーズをご購入された方に、素敵なポストカードをプレゼントしています。
12作品が並ぶことは、なかなかないので、ぜひ見にきてくださいね!
お待ちしています🦆
8月5日(土)もとしたいずみさん・北見葉胡さんのギャラリートーク
8月5日(土)の午後、『わたしのともだち ポルポちゃん』(講談社)の作家 もとしたいづみさんと画家 北見葉胡さんをお迎えしてギャラリートークを開催しました。お二人からはゆる〜いギャラリートークとのことでしたが、楽しい中にも真剣な絵本つくりの様子が伝わってきました。
講談社の編集者 小川淳子さんが進行をしてくださいました。
最初に、もとしたさんの『わたしのともだち ポルポちゃん』の朗読で始まりました。
この作品は、もとしたさん、北見さんにとって初めての共作とのこと。
15年以上前に、北見さんの個展で、もとしたさんが芳名帳に「いつか絵本をご一緒したい」と書いたのを担当編集者さんが見つけ、お二人を引き合わせたのが始まりだったそうです。最初は女の子二人とネコがでてくるお話だったとか・・・その後、編集者さんが変わり、現在の小川さんに引き継がれたのが12年前とのこと。それからもなかなか絵本にはならず・・・
ある時、もとしたさんが北見さんのホームページで見つけた一枚の絵「蛸を飼う」。シックな色合いのミステリアスな絵です。この絵からもとしたさんは今回の可愛らしいタコと女の子のお話を作られたそうです。北見さんも女の子とタコが対等に接しているのがいいなと思ったそうです。ただ・・・最初はタイトルもタコの名前もまったく別のものだったのです。なんと、「はっぽんさん」!
北見さんが、いざキャラクターを描こうとしたところ、「はっぽんさん」だとねじり鉢巻姿しか浮かばず・・・編集者さんのアイデアでイタリア料理のメニューで覚えた単語「ポルポ、ちゃん」の提案! 北見さんももとしたさんも大賛成!
タイトルも、『たこのともだち ポルポちゃん』ではなく『わたしのともだち ポルポちゃん』になりました。テキストの中にも、ポルポちゃんがタコであることは最後の方まで書かれていなません。だから、読者はポルポちゃんがタコであるかなんて重要ではなく、恥ずかしがり屋だけど頼りになるひとりの大切な友だちなんだと納得します。そんな友だちと一緒だったら楽しいだろうし、どんなことでも乗り越えられるのでしょう。こんな友だちがいたらいいいなって羨ましくなりますね。
北見さんの遊びこころたっぷりの絵にも見所がいっぱい! ポルポちゃんと女の子のお揃いのリボン、浴槽のおしゃれな洋風タイルの模様、ふたりが読んでいる絵本(タイトルに注目!)、思わず書き添えてしまったという子どもたちのつぶやき、最後のページの「はっぽん しんぶん」、登場人物たち・・・ぜひ、絵をじっくりと眺めてみてくださいね。いろんな発見があって楽しいですよ。
愛らしいタコと女の子の友情のお話は、このように長い年月をかけて作家さん同士がお互いの思いを尊重しながらもこだわりをもって作られたものだったのです。
もとしたさん、北見さん、お二人のお気に入りのシーンを教えていただいたり、お二人の最近の作品の紹介をしていただきました。
北見さんの初めてのぬりえ絵本も素敵です。
講談社
和やかで楽しいギャラリートークでした。
トークの後は、サイン会。一人ひとりとお話をしながら可愛いサインを描いてくださいました。
もとしたいづみさん、北見葉胡さん、講談社の小川淳子さん、ありがとうございました。
ご参加くださった皆さん、ありがとうございました。
*店主体調不良のため、原画展は8月12日(土)までの予定でしたが、8月6日(日)で終了とさせていただきました。
もとしたいづみさん、北見葉胡さん、予定していてくださった皆さん、たいへん申し訳ございません。
サイン本は、今後も店頭にて販売いたします。
どうぞよろしくお願いいたします🦆
7月26日(水)北見葉胡さん『わたしのともだち ポルポちゃん』(文・もとしたいづみさん)原画展、始まりました。
7月26日(水)より、北見葉胡さんの『わたしもともだち ポルポちゃん』(もとしたいずみ・文 講談社)原画展が始まりました。
もとしたいづみ/文 北見葉胡/絵 講談社
恥ずかしがり屋だけど、とても頼りになるタコのポルポちゃんと女の子との不思議で可愛らしい友情のお話です。
ティールームは、北見葉胡さんの温かみのある美しい原画でやさしい空間になっています。
砂浜で二人が夜の海を見つめるシーンが素敵です。友だちっていいなって思います。
『わたしのともだち ポルポちゃん』はお二人のサイン本です。北見葉胡さんの「はりねずみのルーチカ」シリーズや北見さん装画の「安房直子コレクション」(偕成社)も並んでいます。
もとしたいづみさんの『ふってきました』(石井聖岳・絵 講談社)、「すっぽんぽんのすけ」シリーズ(荒井良二・絵 鈴木出版)、『おいなりさん』(中川学・絵 アリス館)なども並んでいます。
◆ 8月5日(土)14時からのギャラリートークは、まだ少しお席があります。タコと女の子の友情のお話はどのようにしてできたのでしょうか、お聞きしてみたいですね。
原画展は、8月12日(土)まで。皆様のお越しをお待ちしています!
7月16日(日)ワークショップ「水彩色鉛筆で恐竜を描いてみよう!」
7月16日(日)の午後、山口まさよしさんをお迎えして、ワークショップ「水彩色鉛筆で恐竜を描いてみよう!」を開催いたしました。第1部、第2部と2回に分けて実施しました。
まずは、水彩色鉛筆の使い方の基本を学びました。水彩色鉛筆で描いた後、水を含んだ筆でなぞるとフワッと水彩色鉛筆の色が溶けて淡くやさしく広がります。薄い色からぬらしていくのがコツです。
水彩色鉛筆に慣れた後は、トレースダウンを教えていただきました。
写しとりたい絵の裏側を鉛筆で黒く塗りつぶし、ティッシュで表面を軽く拭きとった後、
トレーシングした線を上からなぞります。今回は山口さんの恐竜をトレースしました。
トレースした恐竜に水彩色鉛筆で彩色しました。
そして、最後に山口さんオリジナルの「恐竜絵描き歌」でティラノサウルスの絵を描きました。
第1部の皆さんのティラノサウルスが大集合!
第2部も子どもから大人まで大盛況。
2部の皆さんも恐竜絵描き歌に挑戦!
それぞれ個性的で迫力のあるティラノサウルスが出来上がりました😀
当店で水彩色鉛筆を使ったワークショップは初めてでした。
色鉛筆は身近な画材で慣れ親しんできていますが、水彩色鉛筆は描いた絵に水を含ませた筆でなぞったとたん、色が水に溶けてふんわりとぼかした水彩画のようになるのが色鉛筆とはまた違った面白さだと思いました。
皆さん、真剣な表情で恐竜を描いているのが楽しそうでした。
山口まさよしさん、理論社さん、参加してくださった皆さん、ありがとうございました!
*「鳥になった恐竜」原画展は、7月23日(日)まで。
最終日7月23日(日)の午後2時から山口まさよしさん在廊予定です。
皆様のお越しをお待ちしています。
7月5日(水)山口まさよしさん「鳥になった恐竜」原画展、始まりました。
7月5日(水)より山口まさよしさんの「鳥になった恐竜」(監修・真鍋真 理論社)原画展が始まりました。
監修・真鍋真 絵・山口まさよし 理論社
約6600万年前に全て絶滅したと思われていた恐竜ですが、実は姿を変えて生き残っていたものがいました。それが鳥です。恐竜と鳥にどんな共通点があるのか、恐竜が鳥へと進化する道すじをたどりながら解説し、鳥にちかい特徴をもつ恐竜を紹介する図鑑絵本シリーズの原画展です。
山口まさよしさんの水彩色鉛筆で描かれた恐竜たちが、画面から飛び出てきそうです。
つばさをもたない「羽毛恐竜」の「ユウティランヌス」(ティラノサウルスのなかま)
サイン本、ポストカードもあります。
恐竜のクイズやぬり絵もあります。展示を見ながらクイズに挑戦してくださいね。
画家の山口まさよしさん
7月8日(土)の在廊日には、展示を見に来てくれた女の子と水彩色鉛筆を使ってお絵描きタイム。ぬり絵をしたり、好きな絵を描いたり楽しそうでしたよ😀
世界中で次々に新しい化石が発見されたり、新しい技術によって今までわからなかったことが解明されたり、恐竜の研究は日々進んでいます。そんな恐竜の世界を覗いてみませんか!
皆様のお越しをお待ちしています。
【山口まさよしさん在廊日】
7月5日(水)14:00〜18:00
7月8日(土)14:00〜18:00
7月16日(日)ワークショップ(要予約)①13:30〜 ②15:30〜
7月23日(日)14:00〜18:00
6月24日(土)第66回コガモ句会
6月24日(土)の夜、俳人の土肥あき子さんをお迎えして第66回コガモ句会が開催されました。
兼題は、【さくらんぼ】
今、八百屋さんやスーパーなどでも見かけるさくらんぼ。その愛らしさにさまざまな句が詠まれました。
高点句は、
さくらんぼパリの朝市秤売り 幸江
器ごと光も盛るやさくらんぼ 真知子
口喧嘩今は中止のさくらんぼ 末子
この日の席題は、【夏越の祓】夏越、夏祓、茅の輪、形代
六月晦日の行事で、一年の半分が過ぎた無事を感謝し、罪や穢れを浄め、後半の無事を願います。神社によって「茅の輪」や「形代」を用います。
高点句は、
子どもらの何度もくぐる茅の輪かな 有希
勇み来て茅の輪の前に立ち止まる 悦子
まだ青き香りの茅の輪くぐりけり あき子
外つ国の人も交じって茅の輪かな 幸江
妻の分と二回茅の輪を潜りたる 節子
次回のコガモ句会は、8月26日(土)18:00〜19:30です。
兼題は、【花火】手花火、揚花火、遠花火
コガモの投句も受け付けています。「当季雑詠」、その季節の句であれば何でも大丈夫です。締め切りは8月26日(土)、直接お持ちいただくか、FAXまたは郵送でお願いいたします。
季節の移ろいを感じながら、日々の暮らしを彩る俳句。皆さんと一緒に楽しんでみませんか。ご参加をお待ちしています。
6月18日(日)たてのひろしさん ・かわしまはるこさん ギャラリートーク&サイン会
6月18日(日)の午後、『あまがえるのたんじょう』の著者、たてのひろしさん とかわしまはるこさん をお迎えしてギャラリートークが開催されました。中庭を開放して暑い中にも時折心地よい風を感じる昼下がりの午後、たくさんの方がお集まりくださいました。
まず、絵本を作るにあたってはあまがえるの住む環境を調べるところから始めたそうです。
「たてのさんから田んぼの泥を掬えという指示があり、顕微鏡で見てみたら、いろんなものが蠢いていたんですよ!」とかわしまさん。そんな生きものの中から登場人物(?)をセレクトしていったそうです。
あまがえるの生態をつぶさに調べ、事実をベースに物語を作っていく。たてのさんとかわしまさんの絵本に対する真摯な姿勢に改めて感じ入りました。
世界文化社の編集者さんとの出会いから始まった「3びきのあまがえる」の絵本。最初は月刊絵本として登場しました。あまがえるのこどもの成長物語です。
『あまがえるのかくれんぼ』では、成長するにつれ、自分の身を守るために周りの色に合わせて自分の体の色が変わることに気づいたこどもたち。自分たちの成長の「喜び」を確かめ合います。
『あまがえるのぼうけん』では、森の中に探検に出たあまがえるのこどもたちが生きるための「食う」「食われる」、武器は「逃げること」「隠れること」であることを学んでいきます。野生の生きものはこうして生きていて、これらは全て人間に重ねられると舘野さんは語ります。
そして、『あまがえるのたんじょう』では、3匹のあまがえるがいることは奇跡的なことであることを伝えます。
シリーズの絵を描かれたかわしまはるこさん は、今回水中のシーンが多く、苦労をしたそうです。19回もラフを描き直したとのこと。校了直前まで、あまがえるの夜の目(瞳孔が開いている)にこだわって描き直したというお話をドキドキしながら聞きました。
また、おたまじゃくしばかり描いていたら、かえるが描けなくなってしまったというお話も切なかったです。『あまがえるのたんじょう』と同じく、奇跡のような絵本の誕生だったのですね。
絵本は文学であり、美術であり、科学であり、哲学であり、博物学的な意識を持たなくてはならない。たてのさんが常々おっしゃっているお言葉そのままの絵本だとつくづく思いました。
最後にかわしまさんが『あまがえるのたんじょう』の読み聞かせをしてくださいました。
「3びきのあまがえる」シリーズのファンの方から、たてのさん、かわしまさん、編集の渡邉さんに花束のプレゼントがありました。
トークの後のサイン会も、大賑わいでした。
“絵本のつなぎて”ふわはね さん、かわしまはるこさん、種村、たてのひろしさん、ニジノ絵本屋いしいあや さんと記念撮影
たてのひろしさん、かわしまはるこさん、世界文化社さん、ありがとうございました。
お越し下さった皆さん、ありがとうございました。