3月24日(日)、さとうゆうすけさんの『夜の妖精フローリー』『小学館世界J文学館 グリム昔話集[初版]』の原画展が終了いたしました。
最終日の11時から14時まで、さとうさんが在廊してくださり、駆けつけてくださった方たちと作品が出来上がるまでの舞台裏のお話をしてくださいました。
例えば・・・
羽をもがれたフローリーは、巨人(ニンゲン)の庭に落ちてしまいます。翌日目にした昼間の世界は、ちぎれたつばさの痛みも忘れるほどの美しさで、フローリーは昼の妖精になる決心をします。
そんな重要なシーンの挿絵ですが、フローリーが見た光景を描くために巨人(ニンゲン)の庭も具体的にイメージして描くなど、物語を深く読み込み、その世界を緻密に創り上げていることがよくわかりました。
アライグマの表情は、作者のローラ・エイミー・シュリッツさんも納得してくださったとのことですよ。
アメリカでもともとアンジェラ・バレットさんの挿絵で出版されていた『The Night Fairy』の日本語版なので、作品の隅々までさとうさんの熱量が伝わってきました。
どのお話も興味深くあっという間の3時間でした。
実は、今年の12月に、さとうゆうすけさんの『こねこのウィンクルとクリスマスツリー』(ルース・エインズワース/さく 上條由美子/訳 福音館書店)の原画展を開催予定です。
表情豊かなこねこのサインが素敵です。
さとうゆうすけさんの繊細で美しい絵でエインズワースの世界を味わうことができることを嬉しく思います。どうぞお楽しみに!
さとうゆうすけさん、Gakkenさん、小学館さん、そしてお越し下さった皆さん、ありがとうございました。