6月4日(日)初夏のライアーコンサート
6月4日(日)、ライアーアンサンブル 「アンジェリカ」の皆さんをお迎えして、初夏のライアーコンサート が行われました。
♪ カノン で始まったコンサート、今回は作曲家の思い、季節への思い…「思い」に意識を寄せたプログラムでした。
♪ 祝祭の歌より ♪ 絵画的スケッチより ♪ 夢路より ♪ 茶つみ
途中で、お手玉を使った音あそびをしました。
後半は、人への思いを寄せたプログラムでした。
♪ 小さな木の実 ♪ 眠りの精 ♪ アヴェ ヴェルム コルプス ♪ 夏の思い出
心地よくやさしい音色なので小さいお子さんには眠りの精が! 微笑ましい光景でした。
私も「小さな木の実」など懐かしい曲に胸がキュンとなりました。
ライアーは優しく心に響く竪琴です。心が澄んでいくような、そんな気がします。
「アンジェリカ」の宮坂麻里さん、守山由美子さん、縄 香さん、ありがとうございました。
庄野ナホコさん
好評開催中の『せかいいちのいちご』原画展、最終週の5月25日(木)、庄野ナホコさんが思いがけずお越しくださいました。
嬉しいサプライズにちょうど居合わせたお客様も大喜び! 特装版の『せかいいちのいちご』にサインをしていただくことができました。特装版はパックされているので、サインはとっても貴重なのです。
当店のサイン帳にサインをいただくこともできました! 感激です❣
庄野さんから原画展にお越し下さった皆さんへのメッセージをいただきました。
シロクマがとっても素敵✨
『せかいいちのいちご』『二番目の悪者』『まるがいいっ』のサインはもちろん…
他の著作本にも全てサインをいただきました。(特装版を除く)
物語の面白さ、素敵な色彩の世界、見所がいっぱいです。
原画展は、5月28日(日)まで。
皆様のお越しをお待ちしています。
5月20日(土)第9回 語りの会
5月20日(土)の夜、翻訳家でストーリーテラーである多賀京子さんをお迎えして第9回語りの会を開催いたしました。
前半は、「さきざきさん」(『かもとりごんべえ』岩波少年文庫)、「名まえ」(『魔法のオレンジの木』岩波書店)、「ボタンインコ」(『天国を出ていく 本の小べや2』岩波少年文庫)
詩の朗読もありました。まど・みちおさんの「今日」、須賀敦子さんの「あさが」、志樹逸馬さんの「朝」。
後半の語りは、「鉄のハンス」(『子どもに語るグリムの昔話5』こぐま社)
笑いあり、どきっとしたり、しみじみ味わったり、多賀さんの落ち着いた語りは私たちを時空を超えてさまざまな世界に誘ってくださいました。
多賀京子さん、ご参加くださった皆さん、ありがとうございました。
ひとり出版社「小さい書房」の本
5月20日のお昼過ぎから、「小さい書房」の安永則子さんが在廊してくださいました。いらしたお客様にお声がけくださり、『せかいいちのいちご』の制作のお話や他の絵本についてもお話くださいました。
『せかいいちのいちご』の色校の説明をする安永さん
デザイナーの印刷所へのリクエストが書き込まれた色校、読者には目にする機会のない貴重な資料です。
小さい書房は、2013年に安永則子さんが立ち上げたひとり出版社です。最初の本『青のない国』(風木一人/作 長友啓典 松 昭教/絵)を始め、「考えるきっかけになる本」を刊行しています。
本の企画を作家さんに提案して一緒に作品を作っていくという本作りも小さい出版社だからこそできるのだと思います。
今回原画展をさせていただいている『せかいいちのいちご』の作者、林 木林さん(文)、庄野ナホコさん(絵)のコンビによる他の2冊、『二番目の悪者』『まるがいいっ』も自分と向き合うきっかけとなる本です。並んでいる本を見て、「あっ! これも小さい書房の本だったのですね。」という声もよく聞かれます。
「ひとりで読んでも、子どもと読んでも」を目指す「小さい書房」の本は、一冊一冊、丁寧に作られた読み応えのある本ばかり。これからも注目していきたいです。
「小さい書房」の安永則子さんと
5月10日(水)『せかいいちのいちご』絵本原画展、始まりました。
5月10日(水)から、庄野ナホコさんの『せかいいちのいちご』(林 木林・作 小さい書房)絵本原画展が始まりました。
たったひと粒のいちごにうっとりするシロクマ。
ふえるとへる。増えると減る。
いちごが増えて、減ったものとは?
そんな問いかけを心にとめながら、原画をご覧いただいています。
貴重な校正紙や製本写真なども並んでいます。
シロクマの心情の変化に合わせて変わっていく背景の色
シロクマの毛並みなどリアルです。
『せかいいちのいちご』『二番目の悪者』『まるがいいっ』は庄野ナホコさんの素敵なサイン入りです。『せかいいちのいちご』の特装版も3色揃っています。贈り物にいかがでしょうか。庄野ナホコさんの 他の著作本も並んでいます。
小さい書房は、「ひとりで読んでも、子どもと読んでも」そんな本作りを目指す “ひとり出版社” です。11年目に入ったそうです。全部の書籍が並んでいます。私たちに考えるきっかけを与えてくれる本ばかりです。
小さい書房のHP ↓
5月10日(水)、20日(土)の12時〜14時くらいまで小さい書房の安永則子さんが在廊してくださいます。『せかいいちのいちご』ができるまでのお話や小さい書房の本作りのお話などをお聞きすることができます。ぜひお出かけください。お待ちしています。
4月16日(日)たてのひろしさん・なかの真実さん トークイベント&サイン会
4月16日(日)の午後、たてのひろしさんとなかの真実さんをお迎えして、『ねことことり』のギャラリートークを開催いたしました。朝には前日からの雨も上がり、気持ちの良い春の日となりました。始まる前から、たてのさんの楽しいお話で会場は和やかな雰囲気に包まれました。
『ねことことり』は心あたたまる友情物語のようですが、実は・・・
『ねことことり』に登場する擬人化された猫には人間社会を、小鳥には自然界を投影させているとのこと。猫がこぶしの枝を山から採ってくる量は尋常ではなく、小鳥は枝がなくなっていくせいで巣が作れず、絶滅の危機に瀕している。搾取する人間に対して自然界は寛容であるのだが、それでよいのだろうか? そのような思いが『ねことことり』の物語の背景にあることを話されました。
また、この作品の猫は鼻が利きません。小鳥は猫の鼻を治したいと薬草を探してくるのですが、猫は匂いがわからなくても不自由ではないのです。相手のことを思うあまりに生じる気持ちのすれ違いを重ねながら、次第にお互いの立場や気持ちに気づいていくことの大切さも描いています。
実は、この猫にはモデルがいて、なかのさんが行きつけのギャラリーの看板猫のダミアンなのですが、鼻が利かないのだそうです。
この絵本の奥には、このような深い思いが込められていたのです。お話をお聞きしてから改めて読んでみると、いろいろな気づきがあります。
また、生き物を描くときは、季節、状況など現場で環境全体を見ることが大切で、絵描きの仕事は博物学、という言葉が印象的でした。
作品に対して真摯に向き合うお二人のお話に、会場は熱気に包まれました。
ギャラリートークの最後はなかの真実さんによる『ねことことり』の読み聞かせ。人前では初めてとのことですが、言葉を大切にしながら丁寧に読んでくださいました。
トークの後はサイン会。
たてのさんが小鳥、なかのさんが猫の絵を添えたダブルサインです。
原画の前で記念撮影
和やかな雰囲気の中にも、たてのさんから絵本や絵本業界に対する厳しい言葉もあり、いろいろ考えさせられたトークイベントでした。
たてのひろしさん、なかの真実さん、世界文化社さん、そしてご参加くださった皆さん、ありがとうございました。
原画展は4月30日(日)までです。 お待ちしています!
4月15日(土)第65回コガモ句会
4月15日(土)の夜、俳人の土肥あき子さんをお迎えして第65回コガモ句会が開催されました。
この日は、朝から冷たい雨の一日でした。
兼題は、【石鹸玉、しゃぼん玉】。
懐かしい遊びのしゃぼん玉。どの句も共感できるものばかりでした。
高点句は、
石鹸玉吹くとき少し真顔なる 千枝子
しゃぼん玉手を打つ吾子へ吾子へ吹く 清美
しゃぼん玉どの子の顔もちひろの絵 幸江
この日の席題は、【日永】永き日、日永し。
実際に日が長いのは夏至なのですが、「日永」となると春の季語で、同じ夕方の時間に既に暗くなっていた頃から比較し、「こんなにも日が長くなった」と思う実感が優先されます。ものに退屈する心がどこかに潜んでいます。(土肥あき子さん)
冬の「短日」、秋の「夜長」に対応した捉え方だとお話しくださいました。
高点句は、
永き日や会話すすまぬ夫とゐる 幸江
永き日を遠まはりして土手の道 有希
永き日や居すわる猫と目を合わせ 花美
次回のコガモ句会は、6月24日(土)18:00〜19:30です。
兼題は、【さくらんぼ】桜桃。
コガモの投句も受け付けています。「当季雑詠」、その季節の句であれば何でも大丈夫です。締め切りは6月24日(土)、直接お持ちいただくか、FAXまたは郵送でお願いいたします。
季節の移ろいを感じながら、日々の暮らしを彩る俳句。皆さんと一緒に楽しんでみませんか。ご参加をお待ちしています。
4月12日(水)『ねことことり』絵本原画展、始まりました。
4月12日(水)、なかの真実さんの『ねことことり』(たてのひろし・作 世界文化社)絵本原画展が始まりました。春らしく穏やかで暖かいお天気でした。
たてのひろし/作 なかの真実/絵 世界文化社 定価1,650円
山の麓の家にひとりで暮らすねこ。こぶしの小枝を束ねるのが仕事です。ある朝、ことりがやってきて、こぶしの小枝を分けてほしいと頼みました。そこで、毎日1本ずつ分けてあげることになり・・・ねことことりの心の触れ合いを美しい細密な水彩画で描いています。
その原画は、猫の毛一本一本、葉の葉脈まで描かれていて思わず息を止めて見入ってしまうほどです。見ているうちに花や草、紅茶の香りまで感じられてきて、その場所に入り込んだようなそんな感覚になります。
心地よい風が流れているティール・ルーム
『ねことことり』はたてのひろしさん 、なかの真実さんお二人のダブルサインです!
実は、なかの真実さんは10年ちかく前から当店のお客様なのです。初めてなかのさんからクジラの線画を見せていただいた時、その丁寧な細密画に心ときめきました。それ以来、なかのさんが努力を重ねているのをみて応援してきました。2017年からたてのひろしさん に師事し、水彩を使った細密画、表現するための絵描き道を学び、2021年に月刊誌の『みどりのがけのふるいいえ』(おはなしワンダー2021年7月号)でデビューしました。そして昨年秋に単行本として刊行された『ねことことり』、その原画展をさせていただけることは、私にとっても大きな喜びです。
原画の前で記念の一枚
『ねことことり』、一年間かけてじっくり描き込んだ渾身の作品です。ぜひご覧いただけたら嬉しいです。
原画展は、4月30日(日)まで。
【なかの真実さん在廊日】
12日(水) 14:00〜17:00
16日(日) 11:00〜18:00
※14:00〜16:00トークイベント(予約者のみ・満員御礼)
22日(土) 16:00〜18:00
23日(日) 11:00~14:00
29日(土) 16:00〜18:00
30日(日) 11:00〜18:00
皆様のお越しをお待ちしています!
3月26日(土)前田まゆみさんギャラリートーク
3月26日(土)の午後、前田まゆみさんをお迎えしてトークイベントを開催いたしました。
朝から雨が降り花冷えの日でしたが、たくさんの方がお越しくださり、会場は熱気に包まれました。14時からと17時からの2回、お話をしてくださいました。
まずは、『オーリキュラと庭のはなし』(アリス館)のお話から始まりました。
前田さんは20代の頃、イギリスでフラワーアレンジやガーデニングを学んでいたのですが、花の見本市などでプリムラ・オーリキュラが人気でした。専門のブースがあるくらいで、鉢植えで雛壇に飾られていたそうです。オーリキュラは、実がとれるとか薬効があるとか何か役に立つわけではないのですが、人気の花でした。地植えにすると寒さに弱いので鉢植えにして温室で育てるなど、園芸家のおじさまたちが大切に育てているを見て微笑ましく思うとともに、「オーリキュラはそのことをどう思っているのかな? 外に出たいと思っているのではないかしら?」と思ったのが、このお話の始まりでした。でも、当時は外に出たオーリキュラがどうなるのかは思いつかなかったそうです。
その後、20年ほど経った頃、前田さんご自身が様々な体験をしたこともあって、オーリキュラのその後のお話がわかるような気がしたそうです。「まるでオーリキュラから身の上話を聞いたかのように続きのお話ができました。」と語られる前田さん。そして、アリス館の編集者さんと出会い、この度の絵本『オーリキュラと庭のはなし』になりました。
前田さんご自身が絵本を読んでくださいました。
涙が出そうでしたという参加者の声も聞こえてきました。
「大切に育てられ、愛されていることが当たり前でいたオーリキュラが、やがておばあさんやりんごの木のように自分を愛してくれた人を失ってから、自分から愛し育てたいと思ったあおむしと出会ったことで生を全うできたのです。」
「他者から愛されるということ以上に自分から愛するものがあるということが自分の生きる力になる」そして「そう思えるのは人生の最初の方で様々な出会いによって、愛情をもらえたから。 絵本や児童書の仕事はそれを伝える仕事だと思っています。」と語られる前田まゆみさん。心に響く言葉でした。
そして、前田さんの最新刊の『えほん般若心経』(春秋社)のお話もしてくださいました。
この絵本は、写経をしていらっしゃる88歳のお母様のために作られたプライベートな絵本だったそうです。大学時代から「般若心経」の原文は読んでいたとのこと。「般若心経」に流れる「空(くう)」の考えを前田さんの言葉で伝えてくださいました。
そして、「『オーリキュラの庭のはなし』『えほん般若心経』、作品同士が和音のように響き合っているような気がします。」とも話されました。
会場は前田まゆみさんのお話で深い感動に包まれました。しばし余韻に浸りながら、サイン会となりました。
前田さんは最近、透明水彩でのサインがお気に入りだそうです。今回は円相に愛らしいオーリキュラを添えた素敵なサインを描いてくださいました。
一人一人とお話ししながらの贅沢なサイン会です。
「空(くう)」も味わい深い!
前田まゆみさんデザインのテキスタイルで作られたバッグ。とっても素敵で思わず写真を撮らせていただきました。ありがとうございます!
穏やかな笑顔が素敵な前田まゆみさん
まだまだいっぱいおはなしの種をお持ちの前田まゆみさん、これからも私たちを植物、動物、宇宙、言葉、物語、様々な世界に誘ってくださることを楽しみにしています。
前田まゆみさん、アリス館さん、そして雨の中をお越し下さった皆さん、ありがとうございました!
原画展は、4月9日(日)まで。皆様のお越しを心からお待ちしています。
3月15日(水)前田まゆみさん『オーリキュラと庭のはなし』(アリス館)絵本原画展が始まりました。
3月15日(水)より前田まゆみさんの『オーリキュラと庭のはなし』(アリス館)絵本原画展が始まりました。
前田まゆみ・作 アリス館 定価1,650円
静かな農園で育てられた美しくわがままなプリムラ・オーリキュラ。大切に育てられたのですが、心の中では、「どこかへいきたいな。ここじゃないどこかへ」と思っていました。
やがて、町のお花屋さんにおかれ、古い家に住むおばあさんの小さな庭に植えられます。そこでオーリキュラは様々な出会いと別れを体験し、成長していきます。オーリキュラが最後に感じた幸せとは・・・
奥深いお話を前田まゆみさんのやわらかく美しい原画が彩ります。
↓『オーリキュラと庭のはなし』の作品紹介の動画です。
『オーリキュラと庭のはなし』の他、前田まゆみさんの著作がたくさん並んでいます。
最新刊の『えほん 般若心経』(春秋社)も入荷しています。
前田まゆみ/著 春秋社
有名なお経「般若心経」をやさしい言葉と美しい絵で綴った絵本です。
もとは、前田さんが88歳のお母様のために作られた絵本とのことですが、「空(くう)」の思想をわかりやすく説き、私たちも「般若心経」を身近に感じることでしょう。英訳も付いています。
素敵なサイン入りです。
前田まゆみさんのポストカードもたくさん!
会期は4月9日(日)まで。
前田まゆみさんは京都在住ですが、今回3月25日(土)トークイベントをしてくださいます。
14:00〜15:30、17:00〜18:30は予約者のみのトークイベントですが、
15:30〜1630までのサイン会はどなたでも参加できます。お待ちしています!
皆様のお越しをお待ちしています。