クリスマスの絵本
11月29日(水)〜12月3日(日)まで、ティールームに壁にクリスマスの絵本や、クリスマスに贈りたい絵本を並べました。
今年のツリーも毛糸のクリスマスボールを飾りました。クリスマスリースは、池上の花屋「wniko」に作っていただいたもの。
ロングセラーの絵本から、最近の絵本まで。
かるたやすごろくも並んでいます。「ぐりとぐら」60周年を記念して刊行された「ぐりとぐら」シリーズ7冊のソフトカバー版に、コットンバッグがついた限定セットもあります。
石井ゆかりさんの「3年の星占い2024−2026」も人気です。装画は、『ねことことり』の絵を描かれた中野真実さん。美しい表紙に心惹かれます。
大切な方への贈り物にいかがでしょうか!
もちろん、頑張った自分への贈り物でもいいですね。
選書のお手伝いもいたします。
気軽にお声がけくださいね🦆
11月18日(土)『かるがものクッカ』ギャラリートーク
11月18日(土)の午後、『かるがものクッカ』(アリス館)の作者 箕輪義隆さん(絵)、かんちくたかこさん(文)、川嶋隆義さん(編集)、そしてスペシャルゲストに鳥類学者の川上和人さん(監修)をお迎えして、ギャラリートークを開催いたしました。
『かるがものクッカ』は、アリス館の「鳥のおはなし絵本」シリーズの第3巻として2022年に刊行されました。スタジオ・ポーキュパイン が初めて手がけた絵本のシリーズで、2013年に『つばめのハティハティ』、2020年に『すずめのまる』、2022年に『かるがものクッカ』がでました。
『つばめのハティハティ』の本を持ってお話をするスタジオ・ポーキュパインの川嶋さん
企画・編集のスタジオ・ポーキュパインの川嶋さんが、絵を担当する箕輪さんにつばめの絵本を作りたいと話を持ちかけたのが2005年頃。川嶋さんと箕輪さんは大学の同級生です。題材をツバメにしたのは、身近な鳥としていろいろな物語に登場するのに、次第に数が減っていき、特に都市部で見ることが少なくなってきています。このままでは、ツバメはお話の中だけの鳥になってしまうかもしれないという危機感を抱きました。ツバメのことを知ってもらい、好きになってもらえる絵本を作りたい、ツバメが暮らしやすい未来がやってくるように、そんな願いからこのシリーズがうまれました。
その後、文章でかんちくさんが加わり、アリス館さんから本が出ることになりました。箕輪さんと学会で繋がりがあった鳥類学者の川上さんが監修で加わりました。素晴らしいチームが誕生したのですね。
そして、2013年に刊行されたのが『つばめのハティハティ』でした。
ハティハティはつばめの男の子。遠い南の国からやってきて、故郷の日本で子育てをします。冒険と、家族の絆の物語です。
その後、2020年には『すずめのまる』が刊行されました。
まるちゃんは生まれたばかりのスズメの子。いつも元気に頑張ります。子スズメの自立の物語です。
そして、2022年に『かるがものクッカ』が刊行されました。
クッカは、かるがもの女の子。ほかのきょうだいたちより、ちょっと遅れてしまうクッカちゃんですが、お母さんにいろんなことを教わりながら大きくなります。親子の愛情の物語です。
そして、今回の『かるがものクッカ』のお話に入りました。
かんちくさんに読み聞かせをしていただきながら、カルガモのこと、鳥のことを箕輪さんと川上さんがお話ししてくださいました。
カモの翼鏡を手にする川上さん
いろいろなカモの翼鏡(次列風切付近の金属光沢のある部分)
印象的なのは、自然の厳しさを伝えてくださったことです。絵本の中に出てくるひなが別の家族に入ってしまう「ひなまぜ」も、自分の子どもを生き延びさせていくための進化なのだそうです。
カルガモのひなが全滅というのも珍しいことではないとのこと・・・厳しいですね。
お話の後の質問コーナーでも、たくさんの質問が出ました。子どもたちからもたくさんの質問が! 先生方が真剣に答えてくださいました。
質問コーナーの後は、サイン会。
本だけでなく、トートバッグやサコッシュにもサインをしていただき、子どもも大人も大喜び。
皆さん、嬉しそう〜
左から、かんちくさん、箕輪さん、川上さん、川嶋さん
子どもからの「スランプになった時、どうしますか?」という質問に、「う〜ん」と考え込む箕輪さん、そしてぽつりと「鳥を見に行きます」。鳥の絵を描いていてスランプに落ち込んでいるのに・・・本当に鳥が好きなのですね。箕輪さんの誠実な絵のままのお人柄が伝わってきました。
川上先生は、さすがNHKの「子ども科学電話相談」の先生! お話が面白いうえにわかりやすく、鳥のことをもっと知りたいなと思いました。
スタジオ・ポーキュパインの川嶋さんとかんちくさんは、実はご夫婦です。だから息もピッタリ。生きものが大好きなお二人はいろいろなアプローチで私たちに自然の姿を伝えてくれています。昨年の夏の「ほうさんちゅう」のイベントも面白かったです!
「鳥のおはなし絵本」チームの皆さん、次はどんな鳥の絵本になるのでしょうか? 楽しみにしています。
箕輪義隆さん、かんちくたかこさん、川嶋隆義さん、そしてスペシャルゲストの川上和人さん、アリス館さん、ありがとうございました。
参加くださった皆さん、ありがとうございました。
原画展は、11月26日(日)まで。
可愛いクッカちゃんに会いにきてくださいね。お待ちしています🦆
11月8日(水)『かるがものクッカ』絵本原画展が始まりました。
11月8日(水)、箕輪義隆さんの『かるがものクッカ』(かんちくたかこ・文 アリス館)原画展が始まりました。
箕輪義隆/絵 かんちくたかこ/文 アリス館 定価1,650円
美しい水辺の風景とともに描かれる、かるがもの女の子クッカの親子の愛情の物語です。
ティールームにはカモがいっぱい! まるで水辺にいるような感覚になります。
おとなの鳥へと成長していくクッカを通してカルガモの暮らしや生態を知ることができます。
お母さんとはぐれてしまったクッカでしたが・・・
「かわいそうに・・・でも、だいじょうぶ。わたしの子どもになればいいよ。」
クッカは他の家族に合流し、何気なく新しいお母さんについていってしまいます。びっくりしましたが、「ひなまぜ」という現象なんだそうです。これも自分の子どもが生き延びるのに役立っているようですよ。
箕輪さんの透明感あふれる水辺の風景。画材はアクリル絵の具とのこと。
「鳥のおはなし絵本」シリーズとして、『つばめのハティハティ』『すずめのまる』に続く第3弾の『かるがものクッカ』。シリーズ10周年とのこと、おめでとうございます! サイン本です!
スタジオ・ポーキュパインが企画編集した絵本が並んでいます。
箕輪さんが描かれた原画も展示販売しています。
かるがもの暮らしを動画や写真にまとめた映像や、箕輪さんが表紙の絵を描く様子を見ることができます。お楽しみください。
そして、今回素敵なグッズも!
クッッカちゃんのサコッシュ(税込3,850円)とカモ図鑑のトートバッグ(税込2,750円)
サコッシュはA4のノートが入ります。鳥の観察会にもお役たちですよ。
カモ図鑑のトートバックは、カラフルで爽やか! 思わず見入ってしまいそう〜
原画展は11月26日(日)まで。
可愛いクッカちゃんの会いに来てくださいね。お待ちしています🦆
【箕輪義隆さん在廊日】
11月12日(日)14:00〜17:00
11月18日(土)14:00〜15:30 トークイベント(要予約) 15:45〜 サイン会(予約不要)
【かんちくたかこさん&スタジオ・ポーキュパイン川嶋隆義さん】
11月12日(日)14:00〜17:00
11月18日(土)14:00〜15:30 トークイベント(要予約) 15:45〜 サイン会(予約不要)
11月25日(土)14:00〜17:00
【トークイベント】
11月18日(土)14:00〜15:30 トークイベント(要予約) 15:45〜 サイン会(予約不要)
「かるがものクッカとカルガモのおはなし」
箕輪義隆さん、かんちくたかこさん、編集の川嶋隆義さん、スペシャルゲストに監修の川上和人さんをお迎えします。
まだ少しお席がございます。
ご参加をお待ちしています🦆
11月4日(土)第8回 語りの会 「松野・崎山 二人会」
日中は汗ばむほどの暑さの連休の中、11月4日(土)の夕べ、語り手の松野敦子さん、崎山洋子さんをお迎えして、第8回語りの会「松野・崎山 二人会」を開催しました。
毎回、プログラムを組む時からお二人であれこれ検討し、組み合わせを考えるのだそうです。
今回、前半の松野さんは、「ゾウとむすこ」『ローベルおじさんのどうぶつものがたり』(文化出版局)、「ものぐさハインツ」グリムの昔話、「金の足のベルダ」ファージョン作品集1(岩波書店)の3つのお話を語ってくださいました。
どれもクスッと笑えるお話なのですが、味わい深く余韻が残ります。
後半の崎山さんは、「スミレの葉にもきずつく乙女よ」トルコの昔ばなし(小峰書店)、「ちっちゃなゴキブリのべっぴんさん」『子どもに語る アジアの昔話1』(こぐま社)。
崎山さんの語りを聞いていると、ゴキブリのべっぴんさんが鮮明に立ち上がってきて見えます。可愛げのある魅力的なべっぴんさんでした。
「スミレの葉にもきずつく乙女よ」は、初めて聞きましたが、90歳と70歳の母娘のお話。身につまされることもありますが、大らかなトルコの昔話でした。
どれも、味わい深く、笑いの中にもなるほどと感じ入るお話ばかりでした。
お二人の語りは、安心して身を任せて聞くことができ、私たちを豊かなおはなし の世界にいざなってくれました。
来年も語りの会をお願いすることを約束して、二人会は終了いたしました。
松野敦子さん(左)と崎山洋子さん(右)
松野敦子さん、崎山洋子さん、参加くださった皆さん、ありがとうございました。
10月28日(土)第68回コガモ句会
10月28日(土)の夜、俳人の土肥あき子さんをお迎えして、第68回コガモ句会を開催いたしました。
兼題は、【鳳仙花】。
高点句は、
長靴は逆さに干して鳳仙花 千枝子
鳳仙花はじけて猫は姿消し まち子
止まり木に平飼ひの鶏鳳仙花 幸江
都会ではあまり見かけなくなった鳳仙花ですが、どこか懐かしい郷愁を感じさせる句が多かったです。
この日の席題は、【秋の暮】
秋の一日の日暮れであると同時に、秋の季節自体の終わりを予感させる。さびしく、趣き深いものとして詠まれます。はっきり明示したい時には「暮の秋」(土肥あき子さんの資料より)
高点句は、
立ち呑みの枡に塩盛る秋の暮 克義
画架にある絵の具の飛沫秋の暮 あき子
秋の暮帰れと急かす母は居ぬ 幸江
秋の暮こどもの吾に逢えそうな 有希
猛暑の夏もようやく終わって、秋を実感できるようになったこともあり、共感できる句が多かったです。
次回のコガモ句会は、12月16日(土)18:00〜19:30です。
兼題は、【冬芽】冬木の芽
コガモの投句も受け付けています。「当季雑詠」、その季節の句であれば何でも大丈夫です。締め切りは12月16日(土)、直接お持ちいただくか、FAXまたは郵送でお願いいたします。
季節の移ろいを感じながら、日々の暮らしを彩る俳句。皆さんと一緒に楽しんでみませんか。ご参加をお待ちしています。
10月14日(土)山本けんぞうさん、いせひでこさん の『あの路』ギャラリートークを開催しました。
10月14日(土)、秋晴れの午後、『あの路』(平凡社)の山本けんぞうさんといせひでこさん をお迎えしてギャラリートークを開催いたしました。
2009年に刊行された『あの路』ですが、地元や関東圏だけでなく九州や信州など遠くからお越しくださった皆さんで、会場はトークが始まる前から熱気に溢れていました。
この日は、山本けんぞうさんが進行をしてくださり、「今日は、いせワールドを深掘りして『あの路』の真髄に迫ります。」とのご挨拶。
◆まずは、いせさんからけんぞうさんとの出会いのお話から。
けんぞうさんが書かれた童話『バグダッドのモモ』を読んで感動し、著者写真を撮った娘の石井麻木さんを通して知り合われました。その後、いせさんのフランスへの取材の旅ではけんぞうさんにいつも通訳をしてもらっていました。2007年に刊行された『きみは金色の雨になる』(山本賢蔵・著 平凡社)でその文体の素晴らしさに触れ、この本の中にでてくる三本足の犬の話を取り出して絵本にしたいと思われました。
「この絵本の舞台はパリ2区のパサージュ」
テキストは、編集者とのキャッチボールのようなやり取りの中でできていきました。
絵は、ストーリーの中で心に響いたところから描いていきました。画材は真っ白いキャンバスに水彩で描くことに。最初に描いたのは三本足を探しにいく雪の中の街のシーン。
光の中の鳥、光の結晶、従兄弟が出てくる絵、ゴミ箱の下に見つけた三本足・・・描いては捨て、描いては捨ての連続でした。
「朝、窓ガラスが凍りついていくシーンなど、原画にならないとわかっていても何枚も何枚も描いていた。」「その物語の周辺は全部描かないとおさまらない。」 (いせさんの言葉)
三本足のスケッチも何枚も!
少年が三本足を抱きしめるシーンも、あらゆる角度から描いてみたけれど納得できなかった。そして、抱きしめたのは自分自身の魂だったのではないかと気づいたことで、光を抱きかかえるような絵になった。泣きながら描いていたそうです。
水たまりの中に空を見つけた少年は、初めて空を見上げることができたのです。この3場面で、この絵本の魂の部分ができました。描いているうちに背景はいらないと思ったと語るいせさん。
そして、印象的な三本足との別れのシーン。
「最後の犬の残像が自分の拠り所になる原風景である」とけんぞうさん。「立ち止まった犬の風景が心に刻まれることによって大人になっていった」とも語られました。
◆そして、スペシャルゲストの柳田邦男さんが登場し、『あの路』について語ってくださいました。
けんぞうさんの文章はキラキラと結晶が輝くような文章だと話され、印象的な文章をいくつも朗読してくださいました。
少年と三本足、三本足は自分自身の心の深いところにある苦悩や悲しみ、疎外感であって、少年は三本足を抱きしめているところで自分の心の再発見をしていると話されました。
「文章のきらめき、絵の深みで21世紀の絵本のスピリットが表現されている。」という柳田さんの言葉がこの絵本を言い得ていると納得しました。
柳田邦男さんの奥深いお話で、会場はさらに感動と熱気に包まれました。
◆柳田さんのお話の後、いせさんのテーマでもある「孤独と疎外感」についても『よだかの星』(講談社)を通して語ってくださいました。
最後は、いせさんの最新作『ピアノ』(偕成社)の紹介。
いせさんのお母様が弾いていらした古いピアノをお孫さんが弾くようになり、ピアノを好きでたまらないという姿を見てピアノの本を描きたい思いました。
一人で何かを抱えている子どもが、誰か見知らぬ人と出会うことで、何かに気づき成長していってほしい。音楽の喜びを描いた初めてのファンタジー絵本です。創作中、モーツァルトのピアノソナタ(8、11、12、13。15番)を聞きながら描いていたそうですよ 🎶
参加者の方からプレゼントされた花束を抱え、記念撮影
談笑しながらのサイン会
この日の対談は、けんぞうさんが最初におっしゃったように、いせさんの創作に対する姿勢、厳密さ、奥深さ、優しさ、切なさ、あたたかさ、豊かさなどを知ることができました。私たちが『あの路』にこれほどまで心惹かれる理由もわかったような気がしました。
どんなに苦しいことがあっても、皆さんにとっての原風景となる「あの路」があったら、乗り越えていくことができるのではないでしょうか。
大丈夫さ。
目をつむれば、あの路がある。
きみがぼくを見ている。
ぼくは歩きつづける。
改めて、この文章が心に沁みました。
【おまけのエピソード】
・いせさんが『あの路』を描き始め、基調色で悩んでいた時に「これは白い本です。白い絵を描けばよいのです。」とおっしゃった編集者(平凡社 坂下裕明さん)の言葉にも驚きました。
・『あの路』はフランス語、中国語、台湾語、韓国語で訳されているのですが、どれも「三本足のともだち」「ぼくのともだち 三本足」「男の子と三本足」「三本足といたみち」と具体的なタイトルです。日本語の『あの路』はあいまいで、誰にとってもどことでもとれる路。素敵なタイトルですね。
山本けんぞうさん、いせひでこさん 、スペシャルゲストの柳田邦男さん、ありがとうございました。
そして、参加してくださった皆さん、ありがとうございました。
原画展は、10月29日(日)まで。
【山本けんぞうさん 在廊日】
10月20日(金)14時から17時
10月22日(日)14時から17時
10月25日(水)15時から17時
10月27日(金)14時から17時
【いせひでこさん 在廊日】
10月21日(土)14時から17時
10月22日(日)14時から17時
10月29日(日)14時から17時
*追加の在廊日がわかりましたら、お知らせいたします。
皆様のお越しをお待ちしています。
10月4日(水)いせひでこ『あの路』(山本けんぞう・文 平凡社)絵本原画展、始まりました。
10月4日(水)より、いせひでこさんの『あの路』(山本けんぞう・文 平凡社)絵本原画展が始まりました。
平凡社 定価1,650円
目をつむれば、あの路がある。
きみがぼくを見ている。
ぼくは歩きつづける。
(本文より)
孤独な少年と三本足の犬との出会いと別れ。
詩人でジャーナリストの山本けんぞうさんと画家いせひでこさんが描く魂の絆の物語です。
ぼくは三本足にいろいろな物語を聞かせた。
水たまりの空をみつけた。
「空に三本足の姿が!」 絵本の中では、気がつかなかったものが、1枚の絵として眺めると思いがけない発見があります。原画展ならではの発見ですね。19点の原画は見応えがあります。
『あの路』のサイン本をはじめ、30タイトルのいせひでこさんの著作本、絵本が並んでいます。
そして今回、いせひでこさんの最新刊、10月初めに刊行された『ピアノ』(偕成社)も先行販売しています。
いせひでこ/作 偕成社 定価1,760円
引越しの荷物の中から見つけたトイピアノ。それはのんちゃんの5さいの誕生日にお父さんが買ってくれたものでした。のんちゃんがトイピアノで「カノン」を弾くと、それを追いかけるように、となりの森の方からピアノの音が聞こえてきました。トイピアノを持って外に出たのんちゃんが出会ったのは・・・音楽の喜びを描いたあたたかいファンタジーです。
『チェロの木』『1000の風 1000のチェロ』とともに並んでいます。
ぜひ手にとってご覧ください。
美しい詩のような文章と深みのあるブルーが印象的な絵の『あの路』、読み終わるとまるで1編の文学作品を読んだような深い感動を覚えます。胸の奥にあたたかいものがこみ上げてきます。たくさんの方に見ていただきたい作品です。
原画展は、10月29日(日)まで。
皆様のお越しをお待ちしています。
9月30日(土)スギヤマカナヨさん ギャラリートーク&サイン会
9月30日(土)の午後、『そだててみたら・・・』(赤ちゃんとママ社)の作者スギヤマカナヨさんとスペシャルゲストの小林宙さんをお迎えして、ギャラリートークを開催いたしました。
今回、原画展をさせていただいている『そだててみたら・・・』は、赤ちゃんとママ社から刊行されている絵本です。スギヤマさんには、二人のお子さんがいらっしゃるのですが、同じく子育て中だった担当編集者の西さんとともに、最初に『あかちゃんはおかあさんとこうしておはなししています』を作りました。
読み聞かせをしてくださるカナヨさん
赤ちゃんは、泣いたり、ぐずったり・・・五感を駆使して相手に伝えようとしています。言葉を話すようになった途端、見失っているものがあるのではとカナヨさんは語りかけました。
その後も、『おかあさん、すごい!』を作り・・・
「お母さん、すごい!」「なんでお料理がそんなに上手なの」って子どもは言います。いえいえ、お母さんだって苦手なことがいっぱいあったのです。でも、お母さんは子どもの喜ぶ顔が見たくって、頑張るのです。気が付いてみれば、人との出会いの中で自分が進歩させてもらったなって思ったのだそうです。それは我が子でも同じですね。
おとうさんが登場する絵本『おとうさんのクリスマスプレゼント』、『おふねにのって』『どんぐりころころ おやまにかえるだいさくせん』『うたう!ももたろう』『そだててみたら・・・』などご自身の子育ての体験から生まれた絵本の数々を読み聞かせをしながら紹介してくださいました。
驚くほどの創造力で描かれた動物と植物の図鑑もスギヤマカナヨさんの作品です。
作品の紹介と、絵本に込められた想いをお話くださった後は、『そだててみたら・・・』のタネつながりで、ゲストの小林宙さんが登場しました。
小林宙さんは、15歳の時にタネを販売する会社「鶴頸種苗流通プロモーション」を立ち上げ、日本の各地固有の野菜のタネを集めて販売しています。まだ幼児の頃から当店のお客様で、今は当店にてタネやジャガイモなどの野菜の販売もしています。昨年、カナヨさんが「なぜ、タネの販売を?」と声をかけてくださったのがきっかけで、今回の対談となりました。
小林宙/著 家の光協会
カナヨさんが宙さんに、伝統野菜のこと、アレルギーのこと、起業のこと、今後やってみたいこと等々、たくさんの質問をし、宙さんがそれに答える形で対談は進み、大いに盛り上がりました。
犬が大好きなカナヨさんが小学生の頃に書いていた「わんわん記録帳」。犬に関することがぎっしり書かれているノートを見せてくださいました。このノートはカナヨさんの原点とのこと、現在のカナヨさんの創作活動の源泉なのですね。「面倒臭いことが大切なんですよ」とカナヨさん。
好きなことをとことん追求する姿勢は、カナヨさん、宙さんに共通するものでした。
皆さんとお話ししながらのサイン会
笑顔が素敵な小林宙さんとスギヤマカナヨさん
タネがつないでくれたスギヤマカナヨさんと小林宙さん。
お二人の話を聞いて、みなさんの心にどのようなタネがまかれたのでしょうか?
そのタネを大切に育んでいただけたら嬉しいです。
スギヤマカナヨさん、小林宙さん、赤ちゃんとママ社さん、ありがとうございました。
そして、参加してくださった皆さん、ありがとうございました。
9月23日(土・祝)スギヤマカナヨさん 『そだててみたら・・・』ワークショップ
9月23日(土・祝)の午後、『そだててみたら・・・』の作者 スギヤマカナヨさんをお迎えして、ワークショップ「なんのタネをうえようか? どんな花がさくのかな? がようしの上でそだててみよう!」を開催いたしました。
最初に、スギヤマカナヨさんが『そだててみたら・・・』を読んでくださいました。
年中さんが多かったのですが、皆さんしっかり聞いていましたよ。
カナヨさんから、無患子、カラスウリなどちょっと変わったタネを見せていただいた後に、画用紙の上でタネを植え、どんな花が咲き、育っていくのか絵に描いてみました。
まずは折り紙で植木鉢を作ります。
植木鉢の中に、土を入れ、水、お日様、肥料を加えます。そして、どんなタネにしたいかを考えて自分でタネを作り、埋めました。さあ、芽が出て、どんな花が咲くのでしょうか?
みな、思い思いのタネを作り、植えました。リンゴのタネ、虹のタネ、丸いタネ、ハートのタネ、くまのタネ、ポケモンのボールのタネ・・・面白いですね😀
出来上がった後は、発表タイムです。スギヤマカナヨさんが皆さんの育てた木や花を見て、子どもたちの思いを一人一人丁寧にすくい取り、講評してくださいました。
くまのタネから育った花の中には、可愛いくまが!
ハートのタネから咲いたお花
みんなの前で発表するって、少し勇気がいるけど、ちゃんと言えましたね!
カナヨさんから皆さんに、「みんなが面白いなって、ふしぎだなって思ったタネをだいじに育ててくださいね!」とのメッセージをいただきました。
そして、「頑張ったみんなに拍手!」 皆さん、よく頑張りました👏
ワークショップの後は、『どんぐりころころ おやまへかえる だいさくせん』を読んで(歌って?)くださいました。
スギヤマカナヨ/作・絵 赤ちゃんとママ社
皆さんがよく知っている童謡の「どんぐりころころ ♪」、お池にはまってしまったどんぐりがどうなったのか? カナヨさんはどんぐりをお山へかえしてあげたいと思い、作った絵本なんだそうです。全部のページが、「どんぐりころこ♪」の歌で歌えるようになっています。どんぐりは無事にお山にかえることができたのでしょうか・・・? 面白かった〜 ぜひ、絵本を手に取ってみてくださいね。
カナヨさんのサインは、お子さんの似顔絵付きなのです! お子さんたちのお顔の特徴をよく捉えられていて素敵です✨
東京では、コロナとインフルエンザが大流行りで、この日も体調を崩すお子さんが多かったようで、キャンセルが何名かでました。参加したかったのに残念というご連絡をいただき、私たちも皆さんにお会いできなかったことが残念でした。皆さん、早く元気になりますように!
スギヤマカナヨさん、赤ちゃんとママ社の西 由香さん、ありがとうございました。
参加してくださった皆さん、ありがとうございました。
9月7日(木)スギヤマカナヨ『そだててみたら・・・』絵本原画展、始まりました。
9月7日(木)、スギヤマカナヨさんの『そだててみたら・・・』(赤ちゃんとママ社)絵本原画展が始まりました。
スギヤマカナヨ/作・絵 赤ちゃんとママ社 定価
不思議な形をしたタネを植えて育てることになったぼく。
どんな花が咲くのかな? 実はなるのかな?
育てて知るいろんなこと。
色鉛筆で描かれたスギヤマカナヨさんの明るく元気いっぱいな原画をお楽しみください。
ぼくは、たねやのおじいさんから買った不思議なタネを植え「たねたん」と名前をつけ、お世話を始めました。
どれだけ大きくなるのかな? どんな花が咲くだろう? 実はなるのかな? ぼくの妄想は広がります。
でも、「たねたん」はなんだか弱々しく、茎はひょろひょろ。ぼくは心配でたねやのおじいさんのところに相談に行くことに・・・
本の中のたねやのおじいさんの言葉がなかなか素敵なのです。「はぐくんでおやり。」「せっせと手をかけるんじゃなくて、そっとくるむように、見守ってやることさ。あとは、たねがもっている 命の力をしんじる。いつかはさくだろうと まつことだ」
「見守り」「信じて」「待つ」植物も人も同じなのですね。
原画展の初日、赤ちゃん連れの親子さんが最初に購入してくださったことも嬉しいことでした。
スギヤマカナヨさんの、あらゆる「そだてるもの」と「そだつもの」に心からのエールを込めて! というメッセージは、子育て中の方たちへしっかり届くことでしょう。
スギヤマカナヨさんの著作本が並んでいます。『そだててみたら・・・』はサイン本です!
原画展は、10月1日(日)まで。
皆様のお越しをお待ちしています!