2月3日(土)みやこしあきこさんギャラリートーク&サイン会

2月3日(土)の午後、みやこしあきこさんをお迎えして、ギャラリートークとサイン会がありました。

近隣の方はもとより埼玉県や神奈川県など遠くからもお越しいただき、会場はたくさんの方でぎっしり、皆さんの熱気に包まれました。

そんな中、「絵本が実るまで」というテーマで、みやこしさんが何をきっかけに絵本を描きたいと思ったのか、そしてどうやって絵本を描き始めたか、絵本作家になられるまでのお話と『もりのおくのおちゃかいへ』が出来上がるまでのお話を伺いました。

大学時代に『よあけ』(ユリ・シュルヴィッツ/作・絵 )や『急行「北極号」』(クリス・ヴァン・オールズバーグ/作・絵)などの絵本と出会ったことで絵本の魅力に気づき、絵本を描きたいと思うようになったと語るみやこしさん。その後、「ニッサン童話と絵本のグランプリ」に応募を続け、6年後に『たいふうがくる』で大賞を受賞し、絵本作家としてデビューしました。

その間に描かれたイラストの数々や大学時代に描いた初期の絵本や、『もりのおくのおちゃかいへ』の原型となった大学時代の作品『あめのひに』も紹介してくださいました。『もりのおくのおちゃかいへ』になるまでには16冊のダミー本を描き、完成までに4年もかかりました。その途中で1年間ドイツ・ベルリンで暮らしたこともこの絵本に生かされているようで、キッコちゃんのおばあちゃんの家はドイツの知り合いの家を参考にしたそうです。

 

ベルリン時代の生活の様子を写真を見ながらお話してくださいました。

みやこしさんのお話で印象的だったのは、みやこしさんの絵本作りはまず一枚の絵が思い浮かび、そこからお話が膨らんでいくというお話でした。『もりのおくのおちゃかい』では、ケーキを持った女の子が雪の中を歩いていくシーンだそうです。そこから、小さい頃のお出かけしてお父さんの後ろ姿について行ったつもりが違う人だった体験とか、場違いの所に行ったときの緊張感なども描きこまれています。

「この絵本の種になった一枚の絵はどれかしら?」と思ってみやこしさんの絵本をみるのも、これからの楽しみになりそうです。

また、絵が物語るような絵本を作りたいというお話も印象的でした。『もりのおくのおちゃかいへ』も細部まできちんと描き込まれているので、絵だけでもその空気感や息づかい、会話や音楽まで聞こえてくるようです。見ているうちに自分がキッコちゃんになって絵本の世界に入り込んでいるのに気づきます。

たくさんの画像を見ながらのお話はとても楽しく、皆さんからもたくさんの質問が出ました。みやこしさんは一つ一つに丁寧に答えてくださいました。

トークの後は、サイン会。一人一人に素敵なイラスト入りのサインを描いてくださいました。皆さん、とっても幸せそうでした。

ひとことひとこと丁寧に言葉を選びながら話すみやこしあきこさん、絵本の世界そのままのあたたかいお人柄に、皆さんますますファンになられたようです。

『もりのおくのおちゃかいへ』を初めて見たときから、表紙の赤い帽子の女の子に心ときめきました。いつか雪の季節に原画展をさせていただきたいという夢が叶い、その上、絵本の創作エピソードも伺うことができました。みやこしあきこさん、ありがとうございました!

そして、参加してくださったたくさんの皆さん、ありがとうございました!

原画展は2月11日(日)までです。10日(土)の 午後には、みやこしさんがいらしてくださる予定です。

皆さん、ぜひ原画を見にいらしてください。お待ちしています。

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