11月24日(土)の夜、俳人の土肥あき子さんをお迎えして第42回コガモ句会が開催されました。
今回の兼題は【綿虫】。綿を背負って飛行する体長5ミリほどの小さな虫は、初雪が降る少し前の時期に現われ、地域によっては「雪虫」「しろばんば」などとも呼ばれています。正体は羽を持つアブラムシですが、ふわふわと白い綿を背負うことで幻想的な印象を与えます。(土肥あき子さんより)
高点句は、
綿虫に越えられぬ橋ありにけり Aさん
綿虫や主なき家守りをり Yさん
綿虫の儚さを詠む句が多かったです。
そして、この日の席題は【年賀状に一句】。年賀状の挨拶に欠かせない「迎春」「初春」は、旧暦でお正月は春のはじまりだったことの名残からだそうです。お正月なのでおめでたい句を心がけましょう。(土肥あき子さんより) とのことで、「初春や」を使って俳句を詠むことになりました。
高点句は、
初春や改元の幸祈りけり Kさん
初春や背守り刺して待つ産着 Yさん
Kさんの句は、平成最後の新年ということでほとんどの方の共感を得ました。年賀状に一句添えるのもなかなか風情があって洒落てますね。
私には、「綿虫」は初めての季語だったのでかなり難しく思いましたが、お店にいらしたお客様から「北海道に住む友人から『綿虫が飛び始めました』という便りが届いたのよ」というお話を聞き、季節を告げる虫であることを知りました。長野県の実家に行った時に庭で綿虫を発見!意外と身近なところにいました。まだまだ知らないことがいっぱいあります。俳句のおかげで身の回りの季節や自然の営みに気づかされることが多くなりました。
土肥あき子さん、参加くださった皆さん、ありがとうございました。
絵本屋の句会にぜひご参加ください。お待ちしています