気持ちの良い秋晴れの11月10日(日)の午後、『ばらいろのかさ 』の翻訳者 野坂悦子さんをお迎えして「小さなおはなし会」が行われました。
まず、野坂さんが『ばらいろのかさ』を読んでくださいました。明るく美しい色彩の絵本を読んでもらう喜び、心が高揚するような、ばら色にはそんな魅力があるのでしょうか。
皆さんからこのお話の感想を聞いた後、この絵本が誕生した経緯や翻訳の際に工夫した点、作家さんたちからのメッセージをお話くださいました。
「文章では説明していないけれど描かれた絵でこの絵本の世界観が広がっています」「文章の中には伏線が含まれているので読み返すといろんなことに気づきますよ」と野坂さん。
作家も画家も日本の文化が好きとのことで、日本で出版されることをとても楽しみにしていらしたそうです。
この絵本を作る際に対象はどのくらいの子どもたちか、編集者さんとも話し合い、小学生くらいの女の子でから大人までが対象になったそうです。子どもから大人までばら色は好きですものね。色彩がもつ力を感じます。
『ばらいろのかさ』のお話の後は、紙芝居を世界に広める活動をしている野坂さんから紙芝居の実演を通して、紙芝居の楽しさ、紙芝居と絵本との違いなどをお話していただきました。
観客参加型の『みんなで ぽん!』(まついのりこ/脚本・絵 童心社)のあとは、
物語完結型の『やさしいまものバッパー』(野坂悦子/脚本、降矢なな/絵 童心社)を演じてくださいました。
そして、日本で生まれた紙芝居文化をアジアやヨーロッパなど世界中に広める活動の様子を映像で見せてくださいました。紙芝居は、「共感」の文化として世界中から求められはじめていると語る野坂さん。
「紙芝居って奥が深いのですね。」と皆さんからも感想の声があがりました。
おはなし会の後は、サイン会。一人一人の方と談笑されながらサインを書いてくださいました。
秋晴れの午後、ばら色に囲まれたティールームで絵本と紙芝居をたっぷり楽しみました。野坂悦子さん、参加された皆さん、ありがとうございました🦆