10月3日(日)穏やかな秋晴れの午後、舘野鴻さんと絵画講のお弟子さん、かわしまはるこさん、最勝寺朋子さん、なかの真実さんをお迎えしてのトークイベントが行われました。
左から、かわしまはるこさん『あまがえるのかくれんぼ』『あまがえるのぼうけん』(たてのひろし・作 世界文化社)、最勝寺朋子さん『しらすどん』(岩崎書店)、なかの真実さん『みどりのがけのふるいいえ』(世界文化社)、舘野鴻さん『がろあむし』(偕成社)。
どれも昨年から今年にかけての最新刊ばかり。師匠はもちろんですが、お弟子さんも揃って、絵本が刊行されるってすごいことですよね👏
それぞれ、どのように絵本作りをしていらっしゃるのかをお聞きしたいと思い、進行させていただきました。
「あまがえる」シリーズのかわしまはるこさん、虫好きなかわしまさんは2006年に偶然舘野さんを見つけて(本人談)絵画講に参加されたとのこと、絵画講の始まりの時からのお弟子さんです。最初は3人で始まったそうですよ。今年で15周年とのことです。
そんな舘野さんとの出会いのお話から、作品作りのお話へ… やはり師匠と同じように実際に長年アマガエルを飼育して観察を続けていらっしゃいます。だからこそ、まるで生きているかのような「あまがえる」シリーズができたのですね。
絵画講の師匠は舘野さんですが、かわしまさんのようなお弟子さんが支えてこられたからこその15年なのだと思います。
かわしまさんの「いきものづくし ものづくし」シリーズ(福音館書店)7巻内『とげとげのいきもの』も紹介しました。
最勝寺朋子さんは、舘野さんがPTA会長をしていた頃、タウン誌の記者として舘野さんが関わっていた自然観察会を取材中に出会ったそうです。子どもの頃から絵本が好きで絵本作家になりたいと思っていたとのこと。自分で研究して物語として完成させている舘野さんの元に2015年に弟子入りしたのも頷けます。環境問題にも関心の高い最勝寺さん、『しらすどん』に込められた思いをしっかり語ってくださいました。表紙の絵を巡っての舘野さんとのやりとり、リアル絵画講を見ているような…それぞれが自分の意見をきちんと言える絵画講の懐の深さを知る場面でした。
なかの真実さんは、美大を卒業後、デザイナーやイラストレーターとして活動していましたが、自分が本当にやりたいことはなんだろうと悩んでいた時に、絵画講とは別の場所で舘野さんと出会い、2017年に弟子入りしました。どう意識して表現していくのか、筆を持っているだけが絵を描くのではない等、「表現するための絵描き道」を学んでいることをお話されました。草の一本一本にも意識して描いていきたいとも。なかのさんは、来年の春に刊行予定のたてのさんとの新作に取り組んでいます。期待できますね。
最後はお弟子さん一人一人から絵本講への思いをお聞きして対談は終了しました。
一人一人丁寧にお話ししながらサインをしてくださいました。
かわしまさん、最勝寺さん、なかのさんが舘野さんを呼ぶ時の「師匠」という言葉。今時珍しい「師匠」という言葉の心地よい響き。自分でこの人についていこうと選んだ師匠、偶然ではなく必然だったのだと思います。師匠とお弟子さんとの温かくも厳しいやりとりも、互いの信頼感があってこそと実感しました。
熱のこもった師弟対談、みなさんと一緒にわくわくドキドキの楽しい2時間でした。
舘野鴻さん、かわしまはるこさん、最勝寺朋子さん、なかの真実さん、ありがとうございました🦆
ご参加くださった皆さんもありがとうございました🦆