四月の兼題は「潮干狩」です。「浅蜊」や「馬刀貝」など潮干狩で採れる春の貝でも良いことにします。縄文時代にさかのぼると、東京湾の切れ込みは今よりずっと深く、多摩川沿いでいえば現在の二子玉川あたりまで海中だったようです。方々から見つかる貝塚は海辺や川辺が人間にとってもっとも暮らしやすい場所だったからでしょう。潮が引いた砂浜にしゃがんで貝を掘っていると、はるか昔の記憶が蘇ってくるようです。