7月14日(土)岡本よしろうさんギャラリートーク&サイン会

この度の西日本豪雨で被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。その上連日の猛暑で皆様の健康状態が懸念されます。どうかくれぐれもお身体を大切になさり、1日も早い復旧と平穏な日々が取り戻せますようにお祈りいたします。

7月14日(土)の午後、絵本『生きる』の画家の岡本よしろうさんをお迎えしてギャラリートークが行われました。この日も大変な猛暑でした。会場は、定員を越す参加者の皆様の熱気に包まれました。

岡本よしろうさんと岡本温子さんご夫妻

この絵本ができたのは2011年3月11日の震災がきっかけだったそうです。震災の後、大人は子どもにどのような言葉をかけてあげたらよいのだろうかと考えた福音館書店の月刊誌「たくさんのふしぎ」の編集者さんから岡本さんに声がかかりました。谷川俊太郎さんの名詩「生きる」にイメージブックではなく自然科学の絵本として絵をつけることになった岡本さんの挑戦が始まりました。

何回も何回も描き直し15本目くらいのラフでようやく今の絵本の原型になったそうです。そこからもさらに描き続け、「たくさんのふしぎ」2013年9月号として刊行されました。編集者さんから岡本さんにかけられた「子どもは騙せないから描く側が明確でないと伝わらない」という言葉が印象的でした。作り手たちの子どもに対する真摯な姿勢に心打たれました。

一枚一枚の原画を見ながら、絵の中に込められた思いや仕掛けについてもお話くださいました。

子どもたちにとっても、この絵本は日常の何気ない景色が描かれているので詩の言葉がより身近に感じられ、心に響くのではないでしょうか。絵にはたくさんの仕掛けがあるので、子どもたちと一緒に登場人物ひとりひとりの〈いま〉をつなげていきながら、ありふれた日常の尊さ、今を生きていることの大切さを感じてほしいと思いました。

ティータイムの後、岡本さんには参加者の皆さんからの質問にも丁寧に答えていただきました。

トークの後は、お待ちかね! マリオネットのマリーちゃんのダンス公演の始まり♪ 〜

マリーちゃんは岡本よしろうさん自作のマリオネット人形です。

マリーちゃん体操のあと、華麗なダンスタイム 。マリーちゃんの手足の動きに目が釘付け!可憐なマリーちゃん、意外や、ダンスはけっこう激しいのです。皆さん、大興奮でした

この日のために誂えてくださったティール・グリーン仕様のドレス。とってもよく似合ってましたよ〜

もう一つ嬉しいサプライズが! 岡本よしろうさん作詞・作曲の「ティール・グリーン in  Seed  Village」の歌も披露されました。

マリーちゃんダンスの後は、サイン会。一人一人に丁寧にサインを描いていただきました。

皆さん、昔から好きだった谷川俊太郎さんの詩「生きる」が絵本になったことに驚いたのではないでしょうか。岡本さんのお話を聞き、作り手たちのこの詩に向き合う真摯な姿勢を私たちもしっかり受け止めたいと思いました。

2017年の「MOE」絵本大賞で第6位、第11回 子どもの絵本大賞 in 九州「この本よかっ!!」でも第1位に選ばれたのも頷けます。

この絵本、子ども大人も読むたびに感じかたは異なることでしょう。そんなふうに読み手の心に寄り添ってくれる絵本なのだと思いました。岡本さんが心血を注いで描いた『生きる』、大切にしたい絵本です。

岡本さんご夫妻&マリーちゃんと記念撮影

少年のような笑顔がいいですね〜

岡本よしろうさん、温子さん、貴重なお話をありがとうございました。

参加してくださった皆さん、暑い中をありがとうございました。

原画展は7月29日(日)まで。

 岡本よしろうさんの在廊日は、21日(土)11:00〜、29日(日)13:00〜です。

 マリーちゃんも一緒です。ぜひ、お出かけください。お待ちしています。

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