3月11日(木)東日本大震災から10年

戦後最大の自然災害となった東日本大震災は3月11日、10年を迎えました。

人が戻れない被災地は、10年経っても復興がまだ途上であることがニュースや新聞から伝わってきます。悲しみを抱えたまま、それでも助け合いながら暮らす人々の姿は胸を打ちます。

昨秋の『けんちゃんのもみの木』の作者 美谷島邦子さんの「悲しむことは愛すること」という言葉を思い出しています。

当店の原画展でなんどもお世話になっている『どんぐりノート』(文化出版局)「どーんと やさい」シリーズ(童心社)などの絵本作家いわさゆうこさんの『うみに あいに』(アリス館)も、忘れてはいけない大切な絵本です。

いわさゆうこ/作 アリス館

両親と離れておばあちゃんの家で過ごすかっちゃんは、前の年の夏にみんなで遊んだ海をみたいと思い、一人で海に出かけます。林の中の小径を抜け、田んぼや川、松林を抜け、砂丘を越えた先には、波の音が!

この美しい海辺の風景は、今はもう見ることができません。いわささんの故郷 宮城県山元町への思いが、静かに胸に迫ります。忘れたくない風景なのです。

今はなき風景、人々の暮らしに思いを寄せ、祈りたいと思います。

そして何気ない日常の中にある幸せを大切にしていきたいと改めて思った2021年の3月11日でした。

 

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