6月18日(火)の夜、俳人の土肥あき子さんをお迎えして、第60回コガモ句会を開催しました。
兼題は、「蛍」。
幼い頃に見た人、今まで見たことのない人… 東京ではなかなか身近で見ることができない「蛍」ですが、様々な蛍の光景が詠まれました。
高点句は、
幽かなる一灯信濃の初蛍 清美
田に出でし平家蛍の先の闇 一朗
宵蛍宇宙にむけてきらめきぬ 克義
この日の席題は【風薫る・薫風】でした。
木々の緑が濃くなり、青葉を吹き抜ける風が香りを運ぶ。たくましさや青春性を感じさせます。春の季語「風光る」が視覚によって季節を察知するのに対し、夏の季語「風薫る」では、嗅覚。実感の度合いが高まります。冬には「風冴ゆ」とより現実的な皮膚感覚に変わっていきます。(土肥あき子さん)
季節を感じさせる「風」には、様々な季語があるのですね。
高点句は、
薫風や背面跳びのバーの揺れ 幸江
薫風や上野の森にチェロ流る 未子
風薫るそれぞれ違うカフェの椅子 紀子
すぐ止まるブリキの玩具風薫る あき子
どれも実感を伴う素敵な句ですね。
次回のコガモ句会は、8月27日(土)18:00〜19:30です。
兼題は、【西瓜】。
コガモの投句も受け付けています。「当季雑詠」、その季節の句であれば何でも大丈夫です。締め切りは8月27日(土)、直接お持ちいただくか、FAXまたは郵送でお願いいたします。
季節の移ろいを感じながら、日々の暮らしを彩る俳句。皆さんと一緒に楽しんでみませんか。ご参加をお待ちしています。