6月12日(日)舘野 鴻さんトークイベント

6月12日(日)の午後、舘野鴻さんをお迎えして、ギャラリートークが開催されました。

『うんこ虫を追え』『みかづきのよるに』(ともに福音館書店)『ソロ沼のものがたり』(岩波書店)、それぞれの担当編集者さんも参加してくださり、その出会いから本ができるまでのお話をしてくださいました。

オオセンチコガネを取り上げた『うんこ虫を追え』では、生態がわかっていないことを探求するところを絵本にしたいと思いました。失敗もみせているのも「たくさんのふしぎ」だからこそ。仮説を立てて実験して、失敗を繰り返し…ようやくその生態にたどりついたのです。でも、うんこ虫の探求はまだまだ道半ば。実験は続くそうです。すごいですね!

仮説は妄想という舘野さんの言葉が印象的でした。

ホタルの「光」を描いた『みかづきのよるに』は、夕方の話を作ってくださいという編集者さんの依頼から始まりました。この絵本では、ホタルを見に行った夜のたった数十分のできごとの中で感じた匂いや音、お父さんの手のぬくもりや声など身体的な感覚や記憶を描きたいと思ったそうです。夜の湿度を表現するためにソフトパステルという画材で描いています。

絵本の中には「ホタル」は描かれていませんが、「おりこみふろく」には、しっかりホタルの生態について書かれていますよ。

舘野さんの新しい試みの連作短編集『ソロ沼のものがたり』は、舘野さんが書かれた岩波少年文庫の『チョウはなぜ飛ぶか』(日高敏隆/著)の解説の文章を面白いと思われた編集者さんからの提案でした。舘野さんには7・8年前にファンタジーの構想があり、書いていたものがありました。今回、あらすじを見せてもらった段階で物語の骨格は決まっていたそうです。はじめ、9つの話は独立していましたが、二人で話すうちに一つの物語になることに気づき… その時のわくわく感が聞いている私たちにも伝わってきました。

3つの作品のどれもが、より良い本を作りたいという作家と編集者との情熱の賜物であることがよくわかりました。本作りを超えた魂のぶつかり合いに感動しました。

舘野さんの話に会場は熱気に包まれました。皆さんと感動を分かち合えたのも嬉しいことでした。

それぞれの担当の本を手に記念撮影

左から『うんこ虫を追え』の北森芳徳さん、『ソロ沼のものがたり』の宮村彩子さん、舘野 鴻さん、『みかづきのよるに 』の日出間健太さん

トークの後は、サイン会。

『みかづきのよるに』にはホタル、『うんこ虫を追え』にはオオセンチコガネ、『ソロ沼のものがたり』には、好きな植物を描いてくださいました。

私たちも舘野さんと記念撮影

おばけミッフィーのTシャツがかわいいですね😆

舘野鴻さん、福音館書店の北森さん、日出間さん、岩波書店の宮村さん、ありがとうございました。

参加くださった皆さん、ありがとうございました。

「舘野鴻の世界 サイエンス・リアル・ファンタジー」は6月19日(日)まで。

舘野さん在廊日:6月19日(日

 

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